その後２ ページ10
「まぁ趣味の悪い内装だが…住むには充分だろ」
「充分過ぎます…」
「A、こっちへ来い」
「あっ…はい…」
こうやってボスが私を近くへ呼ぶときは
大概イチャイチャしたい時。
砂になってこちらに来ればあっという間なのに
あえて私から来るように呼ぶんだ。
「何故下を向いてる？」
「いや、その…何か恥ずかしくて」
「クハハ…今更何言ってやがる」
ボスは俯く私の顎に手を添えて上を向かせる。
左手のフックはしっかりと私の腰を固定していた。
「今回は俺と一緒の寝室だが…異論はねぇな？」
「文句言ったら別にしてくれるんですか？」
「クハハ、生意気になったな。お前も」
「ふふ。一海賊団の船長ですもん！」
「そりゃご立派なことで…」
「また馬鹿にしてる！」
ボスの胸元を小さく叩くけど、全然相手にされてない。
機嫌良さそうに笑ってるだけだ。
「ん…っ」
ボスは私の髪を撫で、そして唇を重ねた。
スーツを着て、肩からコートをかけてるボスも素敵だけど
ベストで腕まくりしてる少しラフな感じのボスも好き。
そんな事をぼんやり考えながら
私の口の中に侵入してくるボスの舌に応える。
「んぁ…ボス…っ」
「久しぶりだから、良いだろ」
「ま、待って…」
「待てと言われて俺が待つと思うか？」
ボスは意地悪そうにニヤリと笑った。
髪を撫でていた右手はいつの間にか
私の服の中に侵入しようと試みている。
「いや、ほんと。私、今帰ってきたばっかりで…！」
「疲れてるとでも言う気か？船長さん」
「ちが…！汗かいてるし、シャワー浴びないと
ベット上がっちゃ駄目って言ってたじゃないですか！」
「クハハ…ベットの上じゃなくても出来る」
「え！あっ…ちょっとォ！」
ボスはひょいと私を持ち上げて、
デスクの上に座らせる。
今日のボスはご機嫌らしく、
相変わらず意地悪そうにニヤニヤしてる。
こうなったら抵抗しても無駄だ。
「不服か？船長」
「もうっ！その呼び方やめてください！」
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作者名：ちゃわん虫 | 作成日時：2020年10月31日 0時
