その後 ページ9
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『なぁ、この島で本当に良いのか？』
「うん！合ってると思う。あ、ほら！ダズさんがいる！」
浜辺でダズさんが大きく手を振っている。
ボスとダズさんはアジトになる場所を探しに
そして私は仲間のスカウトと
食料の調達(とにかくうちの海賊団は食費がかかる)を
任され別行動を取っていた。
そして新たな拠点となる島が決まったと
連絡をもらい上陸したのだった。
「ダズさん！」
「長旅ご苦労だった。収穫はあったか？」
「仲間は増えてませんけど、食料なら！」
ダズさんは下船する私の手を取ってエスコートしてくれた。
彼は元殺し屋だし、
あまり笑わずいつも怖い顔をしているけど、
本当は紳士で、爬虫類達の世話も手伝ってくれる
とても優しい人だった。
そしてボスへの忠誠心はピカイチ。
「ボスは？」
「アジトで荷物の整理をしている。…持とう」
「あ、ありがとうございます」
ダズさんは私の荷物を持ってくれて、
アジトに案内してくれた。
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「ここ…ですか？！」
「あぁ」
アジトって、何かもっと暗くて倉庫みたいな場所を
イメージしていたけどここはかなり違う。
豪邸…というか…
「お城…？」
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コンコン
「失礼します…Aです」
「あぁ、無事戻ったか。ダズはどうした？」
「荷物を運んでくれています。
あの、ボス…ここって…？」
「あ？あぁ。ナントカという王族が居たんで追い出した」
「居たって、、住んでたんでしょう？」
ボスは自分の書斎を作るべく
棚に本をしまったりしていて
その手を止めずに答えた。
「心配するな。金目の物は全て置いていかせた」
「いや、そういう事じゃなくて…」
「何が不服だ？俺たちのこと口外したら
王族諸共滅ぼすと念も押してあるが？」
「…もうなんでもいいです」
そうだ。まともに話が通じる人じゃなかった…
ボスはある程度本をしまうとこちらを向いた。
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作者名：ちゃわん虫 | 作成日時：2020年10月31日 0時
