【スモーカー】風に舞う煙 (ページ5)

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「エース、白ひげ…麦わらのﾙﾌｨ…四皇シャンクス…」

頂上戦争で見たもの。

「何が正義で、何が悪か…あの時見失った。
　今までやってきた事って何だったんだろうって
　すげー虚しくなって…」

自分が海兵である事に疑問が生まれた。

「急にやる気無くなっちゃってさ、
　海軍辞めようかなって思ったんだけどそんな勇気もなくて…
　ここ…G-5なら私みたいな奴がいるかもって思った」

「…そうか」

「でもふた開けて見たら…ゴロツキのアホばっかだけど
　皆まだ志(こころざし)は捨ててねぇんだよ…
　中途半端にやってるのは私だけだった…

　しかもそこへやって来たのはアンタとたしぎ。
　うちのゴロツキ共もすぐまとめちゃうし、
　真っ直ぐで…志も高くて…私には眩しいくらいだ」

あれ、おかしい。

泣くのなんて、いつぶりだろう。
止めようと思っても涙が溢れてくる

スモやんは黙って聞いていたが
ようやく口を開いた。

「何が正義で、何が悪か…なんて
　俺もたしぎもずっと自問自答してきた。
　悔しい想いもたくさんしてきた。
　特に麦わらの一味に会ってからな…」

「麦わら…」

「答えもまだ分からねぇ。
　でもそんなことに悩んでるヒマはねぇんだ。
　目の前の事、やるしかねぇ」

「ハハ…そうだな…」

「お前が正しいと思ったことをやれ。それが正義だ」

その言葉に、救われた気がした。

あの戦争から２年。
ずっとずっと自問自答してきた。

誰にも言えなかった。

「たしぎが…羨ましいな」

「あ？」

「アンタみたいなのが上司で…羨ましいよ。
　あの時、アンタが居たら…」

私の心は折れなかったのかな…？

「今はお前も俺の部下だ」

「……」

「俺の下にいるってことは中途半端は許さん」

「……へい。スモーカー中将」

「もう一杯飲むか？」

「頂きます」

「なんだ、敬語喋れんじゃねぇか」

「たまにな」