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「……パウリー…。…礼を言う」
ﾊﾟｳﾘ「……」
「アンタの言う通りだ。
俺はいつも何かのせいにしてきた…
でも全部自分で選んできたことだった」
辞めようと思えばいつでも辞められた。
逃げられたはずだ。
でもそうしなかった。
それは、何故か？
「アイツらが…俺の家族だからだ」
ﾊﾟｳﾘ「A…」
「俺はアイツらが自分の命より、大切だ…」
ﾊﾟｳﾘ「…そうか…」
「…気付かせてくれて、ありがとう」
やっぱりお前のハグには変な能力があるよ。
心がすっと落ち着いた。
ﾊﾟｳﾘ「…それがお前の決断なら文句はねぇ」
「ごめん…」
ﾊﾟｳﾘ「いやぁ。やっぱり俺…
賭け事向いてねぇのかな」
パウリーが手を緩めて、
いつもの調子でニカッと笑った。
「…ハハ、向いてねぇに決まってんだろ。
いくら借金があると思ってんだよ」
ﾊﾟｳﾘ「んにゃ、俺は諦めない。
いつかきっと一攫千金を取る！」
「はいはい…」
俺はもう一度、パウリーの胸に顔を埋めた。
パウリーはさっきより優しく抱きしめてくれる。
「ありがとう。パウリー」
ﾊﾟｳﾘ「…達者でな」
ありがとう。
パウリーと過ごした５年間は
本当に幸せだった。
純粋で、まっすぐで
優しいところに何度も助けられた。
心から気が合うヤツだった。
本当に、違う出会い方をしたら
こんなことにはならなかっただろう。
「さよなら」
俺の全部を受け止めて、
信じて、愛してくれた人。
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ﾊﾟｳﾘ「……待て、A」
「…何だ」
ﾊﾟｳﾘ「麦わらはとんでもねぇ男だぞ。
そしてその一味も半端じゃない。
必ずニコ・ロビンを取り返す…」
「……そうか」
ﾊﾟｳﾘ「俺からの最後の忠告だ。
奴らをなめてかかるな」
「…だったら俺も言わせてもらう。
CP9の…アイツらの強さをなめんじゃねぇよ」
ﾊﾟｳﾘ「はは…そうか。
そりゃ頼もしい限りだ…」
「お前も…気を付けて帰れよ」
ﾊﾟｳﾘ「あァ」
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作者名：ちゃわん虫 | 作成日時：2021年7月22日 22時
