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パウリ「俺は今のままのお前が好きだ」
「……!…っ馬鹿じゃねぇの…」
裏切者なのに
長い間ずっと騙し続けていたのに
性別すら、嘘だったのに。
「なんでアンタはいつもそうなんだよ…!!」
パウリ「A。お前こそ…
何でこんなことしてるんだ?」
「はぁ?何でも何もねぇ…
生まれた時からずっと決まってた…!
物心ついた頃から死ぬ程訓練して
任務を遂行する為だけに生きて来たんだ!!」
身体をウサギに変える事でロープが緩んだ。
それをすぐ解いてパウリーに馬乗りになって
喉元に銃をつきつけた。
「こうなる運命だった!!
ただの船大工のテメェに何が分かる…!!」
パウリ「そりゃあ…さっきあの巨人に
言ってた事と矛盾してるんじゃねぇか?」
「あぁ?!」
パウリーは怯む事なく俺の腕を握った。
まるで俺が撃たないと確信してるみたいに。
パウリ「テメェで選んだ道だろ?」
「何…?」
パウリ「運命なんかじゃない。
ひとつひとつ、お前が自分で選択したんだ。
その結果が、今なんじゃねぇのか」
「……!」
ブルーノ "お前はどうする、A"
"…っ行くに決まってんだろ!!"
カリファ "こうだからこうって、
型にはめて考えるのは
貴方らしくないって言ってるの"
ジャブラ "お前ら待望の"悪魔の実"だ。どうする?"
"食べる!!"
ルッチ "お前、CP9を抜けろ"
ロビン "嘘で塗り固めた事が…
いつしか真実になるような気がする。
そう思い込まないと心が
押しつぶされそうになる…"
色んな言葉が頭を飛び交う。
そしてそれらに対して俺が返した言動。
「全部…。俺が…選んだ…」
パウリ「そうだ。お前がやってることは
使命でも運命でもなんでもない。
誰のせいでも無い。お前自身が決めた事だ」
「……だから…何だよ…何だって言うんだよ!!
俺を責めるか?人殺しって罵るか?
俺は後悔してない!!これが俺の人生なんだよ!」
パウリーが隙をついて起き上がり
そのまま俺を抱きしめた。
俺は反動で銃を床に落として、
それから気がついたら涙が頬を伝っていた。
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作者名:ちゃわん虫 | 作成日時:2021年7月22日 22時