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その日の夜。
パウリ「よっ!」
「うわぁっ、何だよパウリー。
来るなら先に言えよ」
パウリ「いやそれが、家に帰ったら
借金取りが待ち伏せしててな…」
「もー」
パウリーとの交際は順調に続いていた。
デートの途中借金取りに追われて
2人で逃げる事も多々あったけど
目立った喧嘩も無く、仲良くやっている。
「ね、昼間来た男、誰か知ってる?」
パウリ「あ?あぁ…カティなんちゃらって奴か?」
「うん。何か変な名前の」
パウリ「さぁ。初めて会った」
「そっか」
互いの家を行き来していて
パウリーがうちに泊まることも多いので
勝手を知るパウリーは冷蔵庫を開けて
缶酎ハイ探していた。
パウリ「お前も飲むか?」
「んーん。いらない。もう3本飲んだ」
パウリーはプシュっと良い音を立てて
酎ハイを開けると俺の隣に腰掛けた。
パウリ「何だ、気になるのか?」
「いや…別に。
アイスバーグさんの昔の友達かなって。
何か親しそうだったし」
パウリ「まぁアイスバーグさんは顔が広いからな」
「だよね」
パウリ「なぁそれよりさ、来週どうする?」
パウリーは肩を組んで
子どもみたいに目を輝かせた。
こんなに順調に行って良いんだろうか。
俺は一抹の不安を抱えていた。
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作者名:ちゃわん虫 | 作成日時:2021年7月22日 22時