【ルッチ】兎と豹【ワンピース】 (ページ43)

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パウリ「なぁ、さっきルッチと何話してたんだ？」

「へ？別に…大したことでは」

パウリーは本日のA定食(水水肉の生姜焼き)を
頬張りながら尋ねた。

パウリ「何か変な空気だった気がしたんだがー…」

「っ本当に、何も無いです…！」

パウリ「……そうか。いや、悪い。
　何か急に彼氏ヅラしちまったみたいだな…
　そういうつもりじゃなかったんだが…」

「あっ、えと、違うんです。
　ルッチとはいまいちウマが合わなくて。
　さっきも私が一方的に…
　でもほんと、大した事じゃ無いんで」

本当。

大したことじゃない。

パウリ「なぁ、それよりさ！週末、予定あるか？」

「へ？特に…」

パウリ「じゃあ…どっか出掛けねぇか？」

そうだ。

俺、この人と付き合うことになったんだった。

ごちゃごちゃ考えるのはやめだ。

「映画でも…行きますか？」

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そして。

パウリ「いやぁ～～面白かった！！」

「うん！！キャストも最高でしたね！
　好きな人ばっかり出演してた」

パウリ「おお！お前もか？
　俺もあの助演の奴が昔っから好きでさ…」

「私も好きっす！！出てる作品全部見ました！」

パウリーとは趣味趣向が似ていた。

好きな映画も、酒を飲むペースも、
笑いのツボも、なんとなく同じことが多い。

もし、違う出会い方をしていたら
そんで、男同士だったら…
すぐ仲良くなるはずだ。

パウリ「…なぁ、この後どうする？」

「この後？あー、腹減りました？
　軽く飯食いますか！」

パウリ「ああ。そんで…
　き、今日はうちに泊まって行けよ」

「え？」

さりげなく、でも積極的に、
かつ下心が見えないように…

言ってるつもりなんだろうけど
目は泳ぎまくってるし、顔は赤いし
この人、ほんとおもろい。

パウリ「………嫌か？」

「プッ…！あはは！」

パウリ「な、何だよ！何笑ってんだ！
　人が勇気出して…その、誘ってんのに…」

「うはは！すいません、何か可愛くて！」

パウリ「んな…っ？！」

「くくく…でも良いんですか？ハレンチですよ！」

パウリ「ハ、ハレンチ、だけどっ！
　良いんだよ！もう付き合ってんだから…」

ボソボソと下を向きながら言うその姿は
職人たちを取り仕切りってるいつもとは全く違う。

ついからかいたくなってしまう。

パウリ「いいから早く行くぞ！」

「ふふふ。はい！」