【ルッチ】兎と豹【ワンピース】 (ページ35)

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朝食を終えてチェックアウトを済ませると
それぞれ振り分けられたチームごとに出発した。

俺はもちろんパウリーの班だ。

入社する時に俺が散々駄々をこねて、
パウリーが面倒を見るって事になってから
弟子のようについて回ってるから
もう俺たちはセットみたいなもんだった。

「シー・カパル社って、でかい会社ですか？」

ﾊﾟｳﾘ「んん、まぁ。うちの次くらいか。
　ガレーラの前身の時からの付き合いだそうだ」

ﾙｯﾁ『トムズワーカーか…』ポッポー

「うぉ、ルッチ…お前もうちの班かよ」

ﾊﾟｳﾘ「そうだ。よく知ってるな。トムズワーカー。
　ここで抱えきれないようなでかい案件が
　うちに回ってくることもあるのさ」

アイスバーグの修行時代からの知り合いか…
何か手がかりになる事があるだろうか。

恐らくルッチも同じ考えのようで
社内を見回している。

ｶﾊﾟﾙ「やぁ！パウリー君じゃないか！」

ﾊﾟｳﾘ「カパルさん！ご無沙汰しています」

ｶﾊﾟﾙ「良く来たね。久しぶりだ」

ﾊﾟｳﾘ「今年は俺が社長代理です。お世話んなります」

カパル氏は歳は少しアイスバーグより上か…
ガレーラ・カンパニーに次ぐ規模の
造船会社の長ということもあり貫禄が感じられる。

眉間に大きなホクロがあるのが特徴で
豪快な男、という印象が強い。

ｶﾊﾟﾙ「お、そこに居るのは新人君かい？」

ﾊﾟｳﾘ「あー…はい。A、ルッチ。
　こちらカパルさん。挨拶しろ」

ﾙｯﾁ『俺はハットリ。こっちはルッチです。
　よろしくお願いします』クルッポー

ｶﾊﾟﾙ「？？あぁ…よろしく」

カパル氏の戸惑いは無理もない。
ふざけてるんだか、本気なんだか
ハットリは流暢に喋っている。

「Aです。よろしくお願いします」

ｶﾊﾟﾙ「これはこれは！女性の船大工とは珍しい。
　色々と大変だろう？むさくるしい男社会は！」

「いえ…」

俺は営業用の作り笑いをする。

女だからって特別扱いされるのも
変な目でジロジロ見られるのも慣れてきた。

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「へぇ…こりゃ凄い…」

シー・カパル社は先進的な技術を使って
船の生産をしていた。

見たこともない機械が人間の代わりに仕事をしている。