【ルッチ】兎と豹【ワンピース】 (ページ14)

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「何で俺が町娘なんだよ！！？ふざけんな！！」

ﾙｯﾁ「ﾌﾞﾙｰﾉの酒場で病気の母の治療費の為に
健気に笑顔を振りまき働く町娘…泣けるな」

「ふざけんな！！なんだその設定？！」

ルッチがニヤニヤしていた。
コイツが笑うときは大体人の不幸を笑う時だ。

「俺も船大工がいいーーーー」

カク「無茶言うでない。不自然じゃろ」

ｼﾞｬﾌﾞ「お前はカリファみたいに有能秘書は
出来ねぇだろうからなぁ～！」

「んだと！？お前こそアホだから
潜入捜査のメンバーから外されてんだろ！」

ｼﾞｬﾌﾞ「何～～？！」

次の任務、とは。

水の都ウォーターセブンで政府御用達の船を造る
ガレーラカンパニーへのスパイ。

この会社の社長兼、市長もこなすアイスバーグ氏。
彼がプルトンの設計図を持っている可能性がある。

俺たちは正体を隠して奴に近づき
その在処を探ることが求められた。

カリファは秘書。
ブルーノは酒場の店主。
カクとルッチは船大工。

そして、俺が…町娘。

…町娘って何だよ！？

「なぁ、頼むよ…何か他にねぇのか…
　俺嫌だよ、ウェイトレスなんて…」

ｶﾘﾌｧ「A。貴方最近文句ばっかりよ。
　任務に支障が出るわ」

「うっ…」

ﾙｯﾁ「その通りだ。やる気の無いやつは降りろ。
　足手まといになるだけだ」

「……なんだよ…クソ…」

ガキくさいって分かってる。

けど俺は、部屋を飛び出さずには居られなかった。

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「クソ…っクソ…！！」

「泣きべそか」

「…ルッチ…！」

俺のお気に入りの場所。

海が見えるバルコニー。
時々ここで仕事をサボる。

ルッチは俺の隣で柵にもたれた。

あの"キス事件"から二人きりになるのは
初めてなので少し警戒してしまう。

俺は十分に距離を取った。

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