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「…行っちゃったね」
「………」
「…怒ってるの？」
俺の機嫌を伺うように
Aがチラリとこちらを見た。
…怒ってる。
用心棒にダズを同行させたのに追い返して
挙句麦わらの仲間と仲良さそうに歩いてやがる。
お前はこの世界の危険さを知らない。
お前は誰とでもすぐ仲良くなっちまう。
それがいつか、身を滅ぼすかもしれないって
微塵も分かってない。
「……帰るぞ」
「うん」
俺とAの歩幅は倍くらい違う。
Aは小走りで俺に着いてくる。
そして、コートの端を掴んだ。
「クロちゃんっ、待ってよ…早い！」
「お前が遅いんだ」
「だってー…」
「俺も追われる身だ。さっさとアジトに帰らねぇと
海軍に見つかったら面倒な目に合う」
「分かってるよぉ…」
困った顔して、転びそうになりながら
必死に俺に着いてこようとするAの
アゴに鉤爪を添えてこちらを向かせる。
「クロちゃん…？」
「……なぁ、こっちの世界に来て後悔してないか？」
俺はコイツに再会してから
ずっと思っていたことを口にした。
お前を危険な目に晒したくない。
そんな思いから、お前を閉じ込めて独占した。
誰にも会わせたくない。
俺の隣にだけいて欲しい。
でも気が付いたんだ。
「何でそんなこと聞くの？」
「……」
だってお前は、自由が好きだろ？
「…お前がシケた顔してるからだ」
「うわ、失礼だなぁ。クロちゃんはどうなのよ」
「あ？」
「私が来て、迷惑って思ってる？」
「フン…らしくねぇな」
「何？」
「クハハ…答えが分かっているくせに、
んな女々しいこと聞くなんてお前らしくない」
「だって…」
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金糸雀@Twitterよろ(プロフ) - もう更新しないんですか…？更新待ってます！！！ (2022年7月27日 16時) (
レス) @page33 id: 4b603c15d1 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃわん虫(プロフ) - 黒豆粉さん» ありがとうございます！他作品を書き始め、更新が止まっておりました。少しずつ更新していきますね。 (2021年6月19日 21時) (レス) id: bd69284d78 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - めっちゃ好きです…。更新は止まってますが、続きが更新されるのを楽しみに待ってます。応援しています。 (2021年6月18日 21時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃわん虫 | 作成日時：2021年4月1日 8時
