＊薄幸を背負いし君に福あれと【渚カヲル】 ページ9
『いっくらなんでも、其所までとはね！ゆめにも思わなんだわ』
「…なんの事だい？」
『そういう発言て…「渚カヲル」らしいね。いかにも言いそうな台詞』
「…確かに、僕は渚カヲルだけど、」
『なら、ハナシは早いよ。
おいで。
この手を取って』
「君は…？」
『名の無い神様がね、このセカイではあたしの好きにして良いよって言ったの。だからあたしの好きにしようと思って』
「判らないな…。
君の「好きにする」って…一体？」
『君が君自身の幸せを願わないなら、代りにあたしが願っても…いいかなって』
「僕自身の…幸せ？」
『そう。君の幸せ…あたしが願っても、いいですか？』
「君は赤の他人なのに…どうして僕に其所までのコトを…？何が狙いなんだい？」
『君が幸せになれさえすれば、後はどうだっていいんだ。その後のことはどうだっていいの
大事なのは、君が不幸を背負わずに済むかどうか―』
「君が今何を考えているのか…僕には判らないんだ」
『もっと自分を、たいせつにしなよ？』
「え？」
『自分を粗雑に扱い過ぎだよ…。心当たり、あるでしょ？』
「それは…ないとは、言い切れないけど…」
『キレイな目ね』
「ありが………とう。」
『宝石みたいに、キラキラしてる―
零れ落ちそう』
「なかなかグロテスクなことを言うね…。「零れ落ちそう」って…」
『あたしはただ褒めただけ。一ミリだってけなしちゃいないよ』
「本当に…？
それはそうと、君の名前…教えてもらってもいいかな」
＊薄幸を背負いし君に福あれと2【渚カヲル】→←＊ふりーずふろーずん1-4【テニプリ×エヴァ】
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作成日時：2014年8月22日 23時
