【気紛れ】季節外れのおれんじふろーと(えんど)【短編】 (ページ19)

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＊逃避少女A1-3【ヤムチャ】ページ19

『……あっ、も、申し遅れました…！ヨクっていいます』
「お…、おう。俺はヤムチャだ」
『ヤム………？っふふ…！』
「…？何がおかしい？」
『いえ、あの…すみませんつい…。「チャ」だなんて、かわいらしいお名前だなあと思いまして…！』
「くぅ……少し心外だ…」
『ごっ…?!ごめんなさい…！そんなつもりで言ったんじゃ…?!』
「そこまで気にしてないぞ?!」
『本当にごめんなさい…。人様のお名前のことで笑ってしまうなんて……ほんとに無神経でした。反省してます……！』
「うわあ……物腰やわらかなはなし方！ヨクさんてイイトコのお嬢様なんですね！」
「えッ?!?!そ……そうだったのか?!」
『…そんなたいしたものじゃ、ありませんよ…！たまたま本家の家の産まれであったというだけで、そんな…』
「本家！……コテッコテのお嬢様なんじゃないですか！」
『っていうより、家出して来ちゃいましたし…』
｢｢えええええええ?!!!!!!!｣｣
『だから今は、本家とか宗家とか……そういうのとは無縁なんです。なにぶん、家出しちゃってるものですから！』
「しとやかそうなカオしておきながら、とんっでもないことしやがるなこのお嬢さんは……！」
『えへへ……
(しやがる…？それはどんな言葉で…)』
「行く宛てとかあるの？」
『いえ……』
「そいつは難儀なやっちゃなあ……。っその……こんなとこで良ければ、泊まっていくか？」
『え………？』