《本当に欲しいのは》 センラ ページ26
「A〜。」
「ごめん、今行く!」
朝、いつものように幼馴染のセンラが家に迎えに来る。
だだ、今日は少し寝坊してしまって…。
慌てて、ある物をカバンに突っ込んでげんかんへ向かう。
…そう、今日はバレンタインである。
「ごめん、今日寝坊しちゃって…。」
「Aが?珍しいなぁ、昨日遅くまで起きてたん?」
「…ま、まぁね…。」
言えない…センラにあげるチョコレート作ってたから遅くまで起きてたなんて。
…というか、チョコレートは毎年作ってるんだけど。
いつも渡せずじまいで…。
(渡せない理由は私の勇気がないのもあるけど…センラの所為でもあるから…!)
なぜセンラの所為でもあるかというと…。
「あ、センラくーん!これあげる〜!」
「あっ、抜け駆けずるいっ!センラくん、私もあげる!」
「え…あぁ、ありがとうな。」
センラはモテる。それも、ものすごく。
小学校の時も、中学校の時も、高校でも、毎年沢山のチョコレートをもらっている。
(こんなにあるんだもん、私のなんていらないでしょ…。)
そう思って、毎年作っているチョコレートをあげていない。
「…朝から大人気だね。」
「ん?…そうやね、でもお返し大変やなぁコレ。」
「やっぱ3倍返し求められるんかなぁ…。」なんてぼやきながらもらったチョコレートを手提げカバンの中に入れる。
…こいつ、ちゃっかりいつも持ってきてない手提げ持ってきてる。
(なんだ、満更でもないんじゃん。)
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葵香(プロフ) - 星野 詩-Hoshino uta-サブさん» 了解です (2018年2月11日 14時) (レス) id: f27868d81a (このIDを非表示/違反報告)
星野 詩-Hoshino uta-サブ(プロフ) - 葵香さん» 参加者の者です。えっと、企画ホームページが砂糖。さんの方にあるのでそちらにコメントをお願いします。 (2018年2月11日 13時) (レス) id: c511165715 (このIDを非表示/違反報告)
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