《大型コラボ》十人十色のバレンタイン《歌い手》

＊ ページ33

「バレンタインのお菓子って色んな意味があんねんなあ……」
「あー、チョコレートとかってあんま意味ないんだったっけ？ 」


自然とチョコレートの話に話題が切り替わる。
さかたんにもらった一口サイズに切ってあるバウムクーヘンを一つ口に含む。
あ、チョコの味になっているのか。なんて思いながら窓の外を眺める。


「雪降ってるー！ 」
「え、うそうそ、マジで！？ 」


パタパタとこちらにかけてきたかと思うと、キラキラとした目で雪を見ている。
かという私も、雪へ無意識に目がいってしまっているのだけど。


「今日はクリスマスじゃないからー……ホワイトバレンタイン、なんかな？ 」


はっとひらめいたように、人差し指を立てて顔の近くに寄せて見せている。
私は、そうなのかなあ、と言葉を返した。


「ねえ、A……





話があんねんけど、いい？」

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