spring.56 ページ8
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私たちの前の席に座った2人は楽しそう
望は体を横にして座っているから沢井さんの方を向いて座ってる状態
沢井「小瀧くん、明日から楽しみやねー!」
望「そうか?
あ、A、今日スーパー寄って帰らん?お菓子210円までやで!210円!」
後ろの席の私たちとも話しやすいように座ってるだけなんだけど
沢井「小瀧くん小学生みたーい!かわいいとこあるぅー!」
同じ風にして望と向かい合わせになるように座る沢井さん
しげ「おれもお菓子買って帰ろー」
沢井「小瀧くん明日雨なんやって」
沢井さんはきっと望が好き
この2週間ずっと見続けてたからわかる
望は「うん」とか「そうなん」とか素っ気ない感じだけど私の心はもやもやするばかり
だからしげちゃんがいてほんとよかった
しげ「A?明日雨やねんて傘派?かっぱ派?」
「なにそれ笑
傘一択やろ!笑」
しげ「えーでもやっぱ楽しむためには傘って邪魔やない?最大の悩みポイントやで」
しげちゃんは私の感情に気付いてるのか気付いてないのか、たくさん話しかけて笑わせてくれる
望「ちっさい悩みやな」
しげ「おい!ちっさいだと?俺がこんなにも悩んでいることを!お前がお菓子210円なんてわくわくしてんのもちっさいことやで!」
望「は?お菓子は大事やろ!旅にお菓子はつきもんや!雨なんか気にしてたら楽しめへんぞ!」
しげ「うるっさいねん!こっちは雨でも楽しむための万全の策を考えとんじゃ!」
この2人はほんと精神年齢5歳
ギャーギャーうるさい笑
「うるさいで2人とも」
望「は?A!傘とお菓子どっちが大事なん??」
「どっちも大事やろ」
しげ「さすがAや!言ったれ!」
「別にしげちゃん側についたわけちゃうでー笑」
しげ「Aちゃん、ひどい!」
私も5歳児の喧嘩に参戦していると
ほら、また
沢井さんが私を見る
睨んでるとかではなく真顔で私をジッと見つめる
これまでも何回か見た顔
苦手、、、
てか怖い
沢井さんに真顔で見つめられると私は喋れなくなってしまう
「ああもううるさい!静かに!」
しげ「小瀧、怒られてんで。」
望「お前や」
2人はその後もずーっとぶつぶつ言い合ってました
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作者名:みりん x他1人 | 作成日時:2020年4月26日 12時