spring.78 ページ30
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次の日
私は小瀧家の前にいる
やっぱり私は前と同じ選択をしてしまう
ピンポーン
望母「Aちゃん、ごめんね〜。望さっき起きてまだ準備できてへんのよ。遅刻しそうやし、今日は先行ってくれる？」
申し訳なさそうに望ママが言う
「そうなんやね！じゃ、今日は先行っときます！」
望のママは「ごめんな？すぐ向かわせるから」と言って慌てて家の奥に戻って行った
避けられた？と思ったけどまじの寝坊っぽいな
1人の通学路はすごく長く感じて少し早歩きになる
いつもより一本早い電車に乗れていつもより早めの時間に学校へ向かう
教室に着くと人もまばらでさっちゃんもいないし、神ちゃん重ちゃんもいない
自分の席に着いたタイミングで
「桐山さん！」
と呼ばれドアの方に目を向けると
鈴木さんと羽鳥さん
沢井さんと一緒にいる2人だ(通称:沢井一派)
「桐山さん、おはよう」
とニコニコ笑顔で教室に入ってくる
沢井さんはともかく、この2人とは挨拶するほどの仲ですらない
ギュッと身体に力が入った
鈴木「桐山さん聞いた？小瀧くんとりおって両思いやねんて！」
りお=沢井さんだ。
羽鳥「さすがに聞いてるやんな？だから今日も別々で来たんやろ？」
屋上や体育館倉庫に呼びだしパターンではなく
人が多くいるところでわざと言ってきてる
“望と仲良くするな”と
「そ、そーなんや…」
鈴木「聞いてへんかった？桐山さん、小瀧くんとは幼なじみやし、りおとは仲良いし知ってると思ってた」
沢井さんとは仲良くない…
羽鳥「びっくりやんな？最初はうちらも小瀧くんと桐山さんは付き合ってると思ってたんやけど」
鈴木「ただの幼なじみやってんな？」
「う、うん。そーやね…」
どーしよ。
この2人は怖い。
一見、私たち友達ですみたいな喋り方から圧を感じる
俯いて2人を見れないでいると
「あれ？何してんの？」
「重ちゃん…」
重「A、おはよう？お二人さん、何してんの？」
鈴木「あ、重岡くんやん！おはよう！」
さっきの話し方とは違った1トーン上がった声
羽鳥「うちら桐山さんと情報共有？小瀧くんが好きな人いること桐山さんも知ってると思ってたんよ〜」
重「は？どーゆーことやねん？」
羽鳥「ま、女子トークやから重岡くんは気にせんで？」
鈴木「じゃ、桐山さんまたね？」
「うん…」
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作者名：みりん x他1人 | 作成日時：2020年4月26日 12時
