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spring.72 ページ24

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中3の冬






その日は珍しく雪が降った







私と望は今と変わらず、ずっと一緒にいた



周りからは付き合ってるとかお似合いだとか言われてたけど



あくまで私たちは"幼なじみ"








バレンタイン







望は毎年いっぱいもらう

そんなのは慣れた

だって小学生の頃からそうだったし



私は望から「ちょーだい」言われるから用意するけど
手作りでもなんでもないし、望が欲しがらなければあげてないと思う




放課後に同じクラスの岡田くん一緒に帰ろうと誘われた


岡田くんはイケメンでなかなか人気者

だけど無口でクールだからあまり女の子は寄りつかない





中学の時、望はサッカー部に入ってたし帰りは1人だったから岡田くんの誘いを快く受け入れた




クラスでも話したことあるし、会話はそこそこ盛り上がった



靴を履いて玄関を出たところで岡田くんに引き止められた




「岡田くん、帰らんの?」


岡田「これ」


そう言って差し出されたのはシンプルに包装された小さな箱


「なにこれ?可愛いやん!」


岡田「チョコなんやけど…」


「え?チョコ?くれるん?」


岡田「おん」


「え、ほんま?うれしーありがとう!友チョコやな!」


岡田「まーあ。そんな感じ」


「あ、私もあげるわ!はい!」



そう言って望にあげる予定だったチョコを渡した



岡田「え?ええの?誰かにあげようとしてたんちゃうの?」


「望にあげる予定だったんやけど、バレンタイン当日は望忙しいからあげられへんねん!毎年なんやけど」


ハハハーって笑っていると


岡田「桐山って小瀧と付き合ってる訳じゃないんやろ?」


クスリともしない岡田くんにそう聞かれ

「違うでー笑 ただの幼なじみや!」







岡田「じやあ、俺と付き合わん?」





「へ?」


びっくりしすぎて変な声出た


岡田「本気やで。1年の時から桐山のこと好きやってた」



まだ他の生徒も帰る下校時間




それに今日は雪も降ってて部活によっては中止の部もあっていつも以上に人が多い




サッカー部は中でやってるみたいだけど





周りすごい見られてる〜。




急な告白と見られてることも相まって恥ずかしくなって俯く



岡田「あー。ごめん!」


「え?」


岡田「目立つよな。ごめん!また明日にでも返事聞かせてや!」


「え、あ、うん」



そのあと岡田くんは何事もなかったかのように歩くから私もそれに合わせて歩き始めた



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設定タグ:学園 , ジャニーズWEST , 小瀧望   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:みりん x他1人 | 作成日時:2020年4月26日 12時

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