僕の心が動き出した瞬間 16

798 僕の心が動き出した瞬間 3 ページ48

ジニョン side




結局僕は…
全てをAに打ち明けることにした…



ＪＮ「お父さん達ってね…ずーっと昔に今回とほぼ同じルートで旅行をした事があるんだって…」


A「へぇ初耳…」


ＪＮ「ホントはこんな娯楽が大好きなんだって…敢えてお母さんを嫌われそうなパチンコ屋さんに連れて行って…

最終日の夜…あの旅館の星空の下でプロポーズをしたみたい…」


A「お父さんやるじゃん(笑)…」


ＪＮ「でしょ(笑)？

実はね…旅行先を考えてる時にお父さんに聞かれたの…

Aを本気で愛せるのかって…

ただ都合良く遊んでるだけなら…うちの大事な１人娘にこれ以上ちょっかい出さないでくれって…」


A「そ…そんなこと…」


ＪＮ「父親だもん…そりゃそれくらいの事言うでしょ？」


A「でも…」


ＪＮ「だからちゃんと答えたよ…

僕は本気だって…

今はどのタイミングで告白すればAに快く受け入れてもらえるか模索してる段階だって答えた…」


A「…」


ＪＮ「だったらAにすぐけじめをつけさせるから…旅行中に絶対決められるか？って…」


A「日本に着いて真っ先に圭ん家(ち)に向かったのはもしかして…」


ＪＮ「うん…そーゆーこと…

そしてとっておきの秘密の場所があるんだ…そう言って薦められたのがあの老舗旅館…

だから絶対決めろよって…

それでダメならきっぱり諦めろって…」


A「なんて事を…」


ＪＮ「でもそのプレッシャーが逆に刺激になった…

あの満天の星空のお陰で自然といい雰囲気になってAに無事告白出来た…

だから今があるってこと…

ねぇまだ説明要る？」


A「もういい分かった…」




全てを理解して…
僕の前でまた一生懸命頭の中を整理している…




ＪＮ「もういい？

早くまたキスしたいんだけど？」




無言で頷いて素直に目を閉じたAを…
ギュッと抱きしめてから…

心を込めて何度も何度もキスをした…




ＪＮ「あの瞬間を僕は今でも忘れないよ…」


A「あの瞬間？」


ＪＮ「どうしようもないくらいの見事な泣きっ面で…僕を睨み付けたあの場面…

あれで僕の心は勝手に動き出しちゃったの…

この子を絶対僕の(・・)ものにしてこの泣き顔を笑顔に変えてみせるって…

あぁ良かった…ホントにその通りになって…」




**A**
**僕がもっともっと幸せにしてあげるよ**




Fin

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