743 最後の賭け 10 ページ43
ジニョン side
僕達は走り出した…
Aとヨナさんのもとへ…
だけど…
先に走り始めたヒョンを追い抜かしてすぐ…
後ろを走るヒョンが…
ドテッと鈍い音を立て盛大に転んだ…
ＪＢ「…ってぇ…」
何故このタイミング？
男から見ても嫉妬するくらいにセクシーでカッコいいヒョンなのに…
何故かいつもこんな肝心な場面でやらかすヒョン…
負けたら罰ゲームのじゃんけんだって…
だいたい7割はヒョンが負けてるし…
ＪＮ「…ったく…何やってんの？
僕は後ろを振り向き…
苦笑いをしながらヒョンに駆け寄った…
ＪＢ「ホントカッコわりぃな…
だって俺…ヨナしか見てねぇから…」
ジニョン「だと思った(笑)…」
ＪＢ「あぁっヤバい…
ジニョン急げ！」
ＪＮ「えっ？」
ヒョンのかなりの慌てぶりに…
急いでAの方に視線を向けた…
あ…
Aは…
ハァハァと肩で息をしながら…
苦しそうな表情でヨナさんに何かを語りかけている…
これは…
演技なんかじゃない…
リアルに苦しそうで…
しかもかなりのダメージを受けてしまった様な表情…
そっか…
あの日の記憶…
たくさん思い出したんだね？
旅行前だよってあんなに念押ししたのに…
仕方ない…
もう旅行は取り止めだな…
これから毎日…
僕はどうやってAと接していけばいい？
もうしばらく…
僕と一緒に寝てくれないだろうな…
これからの事が…
走馬灯の様に僕の頭の中を駆け巡る…
ＪＢ「おいどうした？何をぼーっと突っ立ってる？
Aさんの頭…さっきからずっと左右に揺れまくってるぞ？
早くしねえとまた…」
**あの時と同じようにな…**
ヒョンが最後の言葉を言い切る前に…
僕は全速力で走り出した…
神様お願い…
どうか間に合って…
階段をかけ上った所で…
Aがヨナさんの方に倒れ…
そんなAを支えようとしてヨナさんもまたバランスを崩したのが目に入った…
僕もヒョンと同じ…
僕もAとの幸せを失いたくない！
そして…
そこから僕の記憶は飛んだ…
どうやってそこまで辿り着いたのかは覚えていないが…
気が付いたら…
僕の胸の中に小さな二人がすっぽり収まっていた…
良かった…
間に合ったんだ…
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作者名：じぇびにゃん(*´ω｀*) | 作成日時：2018年1月9日 19時
