723 あの日 1 ページ23
A side
店の前でジニョンさんとしばらく抱き合ってサヨナラしてから…
重い扉を開け…
ジニョンさんがいつも座る場所に深く腰掛けた…
A「ただいま…」
爺「ジニョンに会わなかったか？」
A「会ったよ…今までずっと一緒にいた…
でももう宿舎に帰っちゃったの…
駅に行かないでってさんざん言われたけど…ははは…私…ゴメンって断っちゃった…」
爺「そっか…身体冷えてるだろ？
コーヒーでも飲んでゆっくりしろ…」
A「うん…あれ？ヨナは？」
爺「さっきジェボムくんが迎えに来た…
今日はイブだからな…」
A「だよね…」
店は既に綺麗に片付けられている…
おじいちゃん達は…
私がここに戻って来るのをずっと待っていてくれたのだ…
婆「何も食べてないんでしょ？
サンドイッチあるわよ…」
母「から揚げもさっき作ったの…
余り物だけどもちろん食べるでしよ？」
おばあちゃんとお母さんが…
私を挟む様に両隣に座る…
A「え？ちょっと…なになに(笑)？」
いつもとは違う…
異様な空気に戸惑いを隠せない…
A「みんなもジニョンさんと一緒で駅に行くなって言うワケ？」
母「違うわよ…
私達は学校で圭くんのどんな情報を仕入れてきたのか気になってるだけ…」
A「そっか…
みんなは私が無くした記憶が何なのか全部分かってるんだもんね…
合ってるかどうか教えてくれるなら今から話してもいいけど？」
母「いいわよ…」
よし…
交渉成立…
もしかしたら思い出す為に必要な…
圭の事がもっと分かるかも…
A「あの日の私はどんな様子だったのか？
代表に問いかけてみたら…休み時間に講師と生徒さんを集めてくれてね…」
おじいちゃんが淹れてくれたコーヒーをひと口飲んで…
喉を潤す…
A「私ね…圭が急にこっちに来ることになったってとにかくすっごく浮かれてたんだって…
合ってる？」
母「うん…」
A「あの日は授業どころじゃなくて…生徒さん達に圭の事を教えてって質問攻めにされて…嬉しそうに話をしてたって…」
母「それで？」
A「授業が終わると暫く生徒さん達と雑談して…講師が集まる事務所でも勤務表を入力しながらまたおしゃべりして…
そんな中…事務所の電話が鳴ったの…」
残りのコーヒーを…
一気に飲み干した…
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作者名：じぇびにゃん(*´ω｀*) | 作成日時：2018年1月9日 19時
