464 聞いて欲しいこと 1 ページ14
A side
どんどんジニョンさんの顔が近づいてくる…
ＪＮ「Aが悪いんだ…
ある日突然…僕の目の前に現れるから…」
A「突然？
私とジニョンさんとの出会いは突然じゃないでしょ？
私はおばあちゃんとの会話からジニョンさんを知ったの…
そこから手紙のやりとりが始まってようやくここまで辿り着いた…
ねぇそうでしょ？」
ＪＮ「…いや…違うんだ…」
ジニョンさんの目がどんどん真っ赤になっていく…
どうして？
ＪＮ「Aとの出会いは…Aが駅の階段から落下したあの時なんだ…」
A「それはないよ…
だって私…ジニョンさんと会った記憶なんてないし…」
ＪＮ「それは記憶にないんじゃない…
Aがそこの部分の記憶をなくしちゃったからなんだ…」
A「嘘…意味分かんない…
なんでそんな嘘ばっか言うの？
どうして私を困らせるの？」
ジニョンさんの真剣な顔を見れば…
嘘じゃないことくらいすぐに分かるのに…
事実を受け止めきれなくて…
思わず声を荒げてしまった…
ＪＮ「A…今から僕が話すことをよく聞いて…」
A「ねぇどうして今なの？
今じゃなきゃダメなの？」
ＪＮ「うん…今でなきゃダメだ…」
A「どうして？」
ＪＮ「どれだけ待ってもAは婚約者との思い出に向き合おうとしないじゃん？
もう分かってるんでしょ？
全てを思い出したら僕との関係が終わってしまうかも？って感じてるよね？」
A「…」
ＪＮ「今まで築きあげてきた僕達の信頼関係って…それくらいのことで崩れちゃうかな？」
A「…」
ＪＮ「僕はね…今の僕達ならどんなことがあっても乗り越えていけると信じてるんだ…」
A「ジニョンさん…」
ＪＮ「だから…
１日でも早く無くした記憶を取り戻せる様に今から僕の話を聞いて欲しいんだ…
思い出すヒントになるものが見つかるかも知れないから…
ね？いいかな？」
ジニョンさんは…
包み込むように優しく私を抱きしめてくれる…
A「うん分かった…
私…ジニョンさんを信じる…」
私もジニョンさんの大きな背中に手を回し…
ギュッと抱き返した…
ＪＮ「あぁよかった…
これで少し前に進める…」
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作者名：じぇびにゃん(*´ω｀*) | 作成日時：2017年5月1日 22時
