第三話 クローバーと迷子の少女 2 ページ23
学校の門の手前に樹の繁った場所がある。その先に事務所はある。道はある程度整備されていて、石畳がその事務所に続いていた。
女の子はぎゅっと僕の服にしがみつき離れず、少し歩きづらかった。
「こんっにちっはー！お休みにお呼び立てしてすみまっせーん！」
「その言い方は全然すみませんと思ってないよな」
「ノリノリっすねー珂奈ちん」
「で、今回の件は木葉が持ってきたのか？」
「そうなんですよ！稜我先輩！」
零夜の悪態と空のほのぼのとした反応には聞き流し、珂奈は早く話したくて仕方ないというように稜我の発言だけを拾った。
そんながやがやとした声を聞きながら、木葉は珂奈が開けたままの戸を抜けて入っていく。
「こんにちは、すみません、先輩方」
「木葉っち！お疲れっす！」
空が木葉をみて手をあげる。零夜と稜我は木葉を一瞥するとすぐに視線は女の子に行った。
女の子は視線が集まるのに気づくとひゅっと顔を隠してしまった。
「女の子…」
「しかも、小さい、ねぇ…」
「あー、この瞬間だけが疎外されてる感じがするっすー…」
零夜と稜我の発言から察しながらも空は机に顎をつけてふてくされていた。
「木葉っちも見えないタイプだと思ってたのにー。」
「ぼくもそこまで強いタイプではないですよ、たぶん…。」
木葉が苦笑を浮かべて答えていると、しばらく経って場になれたのか女の子はふっと木葉の手を離した。
『お兄ちゃん…？』
ふわりと空によっていく、空は気づかないままであ、と声が揃ってみんなの視線が女の子と空に集まった。
「え、え、なに、なんすか」
「今、お兄ちゃんっつってお前の方によってってる」
零夜とそう話している間にくんと女の子が空の服の裾を引っ張った。
「うわ！今、引っ張ってる？」
「引っ張ってます」
「お前、妹とかいたのか？親戚でなくなった子がいるとか」
珂奈が冷静にうなずき、稜我は冷静にそう聞いた。
「そんなことあるわけないっすよ！オレの家系は健康長寿で有名でみんな健在っす！老衰で亡くなってる長寿な親族はいたけど！」
引っ張られてるところを感じながら空は見えないことを申し訳なさそうにしながらいるであろう場所へと向いた。
「申し訳ないけど、オレはお兄ちゃんじゃないよ〜…」
そういうとわかったのか、すっと手が離れた。すると今度は零夜の方を向いて同じ問いかけをした。
『お兄ちゃん…？』
「俺も違うぞ」
零夜が首を振ると最後に稜我の方を向く。
「俺も違うよ」
第三話 クローバーと迷子の少女 2→←第三話 クローバーと迷子の少女 （１）
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
木葉のラッキー動物占い♪
ハムスター
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆか潤★(プロフ) - いいなぁ文才ある人って尊敬しちゃいます♪私も書こうとしたのですがなかなか書けません(泣) (2012年8月7日 10時) (携帯から) (
レス) id: 1da60932fe (このIDを非表示/違反報告)
秋桜(プロフ) - わぁーｗ 凄いやｗ 秋さんはいくらかいても読まれないから諦めたけど、凄いHit数だわぁ･･･ 更新待ってるよん、頑張れ(´∀`*) (2012年7月12日 19時) (レス) id: ccc16e3744 (このIDを非表示/違反報告)
瑠河(プロフ) - ありがとうございます！！受験のため、すぐ書くことは出来ませんが、3月下旬には書きますので、待っててください！！ (2012年3月3日 9時) (レス) id: 2076b1e41b (このIDを非表示/違反報告)
胡麻 - 遅れた？！１０００hitおめでとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！！！！！！！！！！！！！ (2011年10月25日 21時) (携帯から) (レス) id: 2d1389d30b (このIDを非表示/違反報告)
瑠河 - １０００hitありがとう！！ (2011年10月22日 19時) (レス) id: 059d05a34b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
