はないちもんめ19 ページ19
危なかった..
『あっ...うー！ちょーちょさ』
「っ...と、あぁ」
俺は暴れだした幼子をそっと地面に下ろす
幼子は俺から離れると蝶々を探し、首を振った
『...ちょーちょ、どーこ？』
そして、俺の膝下を掴み、問うてきた
「...蝶か...蝶は、もう消えた」
『ちょーちょさ、どーこ！』
言えば幼子は耳に響く甲高い声で泣きわめいた
俺はどうすれば良いか分からずに困り果てる
..先程から通る人間が訝しげな視線を俺に寄越し
さすがにやばいと感じた
「...幼子、泣くな」
『やぁあああ！ちょーちょさぁ！』
一際泣き出した幼子だが、しかし俺は気づいた
鈴の音が消えている
...まさか、な
『ちょーちょさっ...ちょ、ち』
「蝶は家へ帰ったんだ」
俺は幼子の目線まで屈み、優しく言う
『...おうち？』
幼子はきょとんとして俺を見た
俺はそんな幼子の涙を優しく拭う
「あぁ、蝶とて帰る場所はある。だからもう、蝶には会えないんだ」
『..ちょーちょ、さ、あえなーの？』
潤んだ瞳で頷いた幼子を
一刻も早くこの社から遠ざけねば
そう思った俺は、幼子の手を引き立ち上がった
───次の瞬間
??「蝶に会いたいかい、幼子」
ブワッと俺は全身に悪寒が走った
後ろから感じる禍々しいもの
明らかに人間でない
『ちょーちょさ、おにーちゃ、いる？』
??「あぁ、いるよ。蝶々さんは、お兄ちゃんのところにいるよ」
俺が声の本人を確かめようと振り返る前に
幼子は俺の腕を振りほどいた
「！」
俺が見たのは、仮面を付けた男の元へと駆ける
小さな小さな背中
そして、妖しげな笑を浮かべ幼子を見ている
─────石切丸の姿だった
「行くな！！」
俺は咄嗟に声を荒げる
石切丸「おいで、幼子」
「やめろ！行くな幼子！！止まれ！」
俺は持っていたビニール袋を投げ捨て
幼子に向かって腕を伸ばす
駄目だ...駄目だ
そちらへ行ってはいけない！
石切丸「さぁ...おいで」
石切丸の指先に黒い蝶が舞い降りる
『！ちょーちょさ、いたー！』
幼子はそれをみて瞳を輝かせた
石切丸の伸ばす手に、その小さな手を伸ばす
やめろ...やめろやめろ
行くなっ..
行くな、と強く願った時、柄の鈴が眩く光った
石切丸「っ...！？」
『ほぁー...？』
その光は柔らかく幼子を包み、俺の元へと
飛んできた
『..うー』
「幼子..」
俺が光に手を伸ばすと、光は消え幼子が手の中へと落ちてきた
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風船ガム - 艦那さん» 了解しました！！ありがとうございます！ (2017年12月27日 10時) (
レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - 無自覚サイコパスさん» さて、では自分も出陣の準備しますかね.....続編了解しました！共に討ち取りますか！！ｗ (2017年12月27日 10時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - 粟田口1009さん» 心を鷲掴みしてしまいましたか！！了解しました！ありがとうございます！ (2017年12月27日 10時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - 紅桜さん» ....友達は普通に飲んでましたね 。推し刀パワーは凄いｗｗ たしかに何とかなるかもしれませんね！ (2017年12月27日 10時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - 紅桜さん» 三日月「ハッハッハ...愛いやつめ......本当にそれでいいのか？ よしよし、これからもよろしくたのむぞ」 (2017年12月27日 10時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風船ガム | 作成日時：2017年12月4日 18時
