私の王子様じゃない！

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帰ろうかと上着を着ている時にジュンさんが現れた
そう言えば私、全然ジュンさんと話してない！



『えーっと…』

JN「もう遅いから気をつけてね」



まぁ新人のジュンさんがお店抜けて送ってくれるなんて
そんなことはできるはずないもんね
少しだけ期待しちゃった



JN「あ、明日お店は休みなんだけど練習会があるんだよ」

『練習会？？』

JN「俺とか他のメンバーがお酒作る練習」

SG「ヒョンもお酒作れるようになるの？」

『わぁ…1番に飲みたいです！』



ジュンさんになら可愛い私でいれるのに
なぜか店長さんには可愛くない態度になっちゃう
やっぱりおじさんだから？



JN「沢山お酒作るし余っちゃうから飲みにきて」

SG「え！行きたい！」

JN「うん、結構友達とかお酒好きな知り合い集まるし新しい出会いもあるからさ」



私はジュンさんに出会えただけで嬉しいです
こんな綺麗な人に会った事ないもん



SG「空いてる？」

『空いてる！』

SG「ボノニってバイトじゃなかった？」

『あ…そっかぁ』

JN「じゃあ2人でおいで」



店員さんと仲良くなったハンソルには申し訳ないし
あの店長さんがいるのかと思うけど乗り気がしないけど
でもジュンさんに会えるならそれくらい我慢しよう
それにイケメンの友達はイケメンってね



JN「じゃあ明日16時から開いてるからね」

『はいっ！楽しみにしてます！』



明日も会えるんだ



SG「ソラが土曜日も外に出るなんて珍しい」

『ジュンさんのために』

SG「ひぇ〜」



苦笑いをしながら上着を着だすスングァン
私は慌てて



『スングァンはいいって、まだ居なよ』

SG「でも、」

『駅まで遠くないし』



まだモタモタしているスングァンを置いて
私は逃げるみたいにお店を出た

完全に店長さんの"送っていく"発言は忘れていて
とりあえずお店を出るとに必死だった



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『えーっと、こっち』



スマホのマップを見たら駅までの道もわかるし
飲み屋さんが多くて少し雰囲気が怖いことを除けば
何も変わらない、ただの繁華街だ



SC「こら」



お店の前で立ち止まっていると
突然後ろから声をかけられた



『うげ』

SC「うげ、じゃない」



手首を掴まれ



SC「送ってくって言ってんだろ」

『………いい』

SC「よくない」

『なんで、』

SC「心配だから」



まだ出会って数時間じゃん
どうしてこんなに私に構うの



SC「車あっちに停めてあるから」

『…はぁい』



仕方なく連れて行かれる





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