私の王子様じゃない！

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バーというものが何かよくわからないけど
店長さんは私たちの席の空いてる椅子に座って
自分で持ってきた飲み物を飲み始めた

ホスト…とは違うんだよね？



SC「オレンジ色、ソラによく似合ってる」



私が一口カクテルを飲むと
落ちた髪の毛をサラリと撫でて耳にかける大きな手

だから、私は男性に免疫がないんだって…！



『〜仕事戻らなくていいんですか！』

SC「戻ってほしいの？」

『戻ってほしい』



肘をついて私のことを見つめている
私のことだけ、見ているみたいで緊張する



『オレンジ色は、スングァンでしょ』

SC「ん？」



何か話さなきゃと思って浮かんだカクテル
綺麗なオレンジ色が素敵だと思ったけれど
私には少し眩しくて似合わない気がした



『明るくて元気で、オレンジ色はスングァンが似合うもん』



スングァンはハンソルとカウンターへ行った
私が店長さんに捕まってる間に
2人はジュンさんと話すんだって離れちゃった



SC「ソラも似合ってるよ」

『うそ』

SC「嘘じゃない。」

『私、太陽みたいじゃないもん』

SC「そうだな」



ほらね



SC「ソラは夕焼けみたいに綺麗だ」



また電流が流れる
私って経験が浅いから少し言われただけでときめくんだ
じゃなきゃ、こんなにドキドキしないもん



『……おじさんに言われても』

SC「はぁ、まったく」



呆れちゃったかな
でも、だって、私の王子様は貴方じゃない



SC「ジュンも似合うって言ってたよ」

『えっ！私のテーマカラーにしようかな！』

SC「はぁ…わかりやすい奴」



それでもこの人は目尻を下げて笑うんだ




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