私の王子様じゃない！

#039 ページ39

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『やっ、急に…！』



狭い車の中でスンチョルさんの膝の上に乗って
今にも頭は天井についてしまいそう
スンチョルさんより少し高いところにある私の目
下から懇願するような目を向けられて怯む



SC「キス、させて」

『…だめです、』

SC「そうやって拒否するの可愛い」

『かっ、可愛くない！』

SC「俺のせいにしていいから、」

『っ…』



スンチョルさんが全部悪い
悪い大人が私をそうやって誘惑するんだ
だから、私は拒否できずに、仕方なく、



『んっ…、』



下から掬い上げるみたいに下唇を喰まれる
唇で喰まれていたのに時々歯で噛まれたりしながら
舌が少しずつ私の中に侵入しようとする



SC「ソラ、力ぬいて」

『でき、ない…ッ』

SC「どうして」



喋りながらも唇はほぼ触れ合っていて
何か言うたびに振動が唇を通じて体中に巡る



SC「震えてる…」



頬を撫でられてピクンと肩が跳ねる
目を見たら少し悲しそうに歪んでいて
スンチョルさんが全部悪いのに



SC「俺が怖い…？」

『…っ……』



違うって言いたいけど言うのも違う
心が葛藤しているのに、口が勝手に言葉を吐く



『怖い…私が私じゃなくなりそうで…』

SC「…怖くないから、全部俺のせいにして」

『違う…、スンチョルさんのせいじゃ…、』

SC「俺のせいだよ」



また唇を食べられる
さっきまでのキスは優しかった



『ん…ッはぅ、っんむ』

SC「ん…っ、は…」

『ふ、んぅ…』

SC「っは…、やめどきわかんないな」



一度唇が離れたかと思うと、角度を変えてまた触れる
苦しいのに、息をさせないと言われてる気分




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