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【】 ページ32

治side


すぐに救急車が到着して、中から救急隊員が降りてきた。


俺の体は…動かんかった。





あなたがどっか遠いとこに行ってしまう気がして、怖かった。





救急隊員
「知り合いの方ですか?」


「え、あ…はい」


救急隊員
「では、一緒に来てください。こちらから乗れますので。」


救急隊員に手を引かれて、救急車に乗った。



目の前には、手当てをする救急隊員と、動かないあなた。


[シュー…シュー…]


という呼吸機の音が、よけいに俺の不安をあおった。





貴女side


「あれ…ここどこだろ…」


むくっと起き上がった。


…あれ、ちょっと待てよ?


「私声出てるじゃん!!!」


ってそうじゃなくて…まずはここどこ?


あたたかくて居心地がいいけど、なかなかに殺風景な四角い空間。


《ここは貴女の意識の中。》


不意に誰かの声がした。


聞いたことがあるようで、よくわからない女性らしい声。



「私が私の意識の中にいるってことは……どういうこと?」


《う〜ん、まぁ自分の心の中にいる…みたいな感じ。》


「そうなんだ…」


あれそういえば私屋上から落ちなかったっけ…?






「えっ?!私死んだの?!?!?!」


《あ、いや死んだわけじゃなくてね、》


「ならいっか。」


《えっ》


別に現実に未練ある訳じゃないしね。…多分。


「ここにいたらそのうち死ぬ?」


《そんなことは無いと思う。》


「じゃあしばらくここにいよ〜」


《えっ…やりたいこととか…ないの?すぐ帰らなくていい?》


実際聞かれてみて思い浮かんだのは他の誰でもない治の顔。


「やりたいこと、か…」


《まぁ、ここにいたいならいても構わないけど…》



「じゃあここにいる。」


《…そっか。》




それから私とその声の主はよく話した。


けど、引っ掛かることがあった。


声の主はたまに、まるで昔から私のことを知っていたかのような口調で話した。


なぜそれを知っているのかと聞いても、はぐらかされて結局教えてもらえなかった。





治side


あなたが屋上から落ちて1週間。





あれからあなたは目を覚まさん。


昏睡状態っちゅうらしいけど、目を閉じたままのあなたを見るともう目覚まさんのやないかって不安になってくる。








「あなた…はよ戻ってきてや…」

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ぺとら - ごめんなさいこの時まだかぐや様は告らせたい知らなくてただ書いてましたね…申し訳ないです、 (6月27日 17時) (レス) id: c83a0b7ddd (このIDを非表示/違反報告)
うさこ - タイトルってかぐや様は告らせたいのパロですかね?あってたらうれしいです! (2023年3月9日 0時) (レス) id: a2584f84ac (このIDを非表示/違反報告)
ぺとら - RIAさん» 早速読んでくださって感謝です!ありがとうございます! (2022年8月10日 16時) (レス) id: c83a0b7ddd (このIDを非表示/違反報告)
RIA - 新作も番外編も面白かったです!頑張ってください! (2022年8月10日 14時) (レス) @page13 id: 1b598030ba (このIDを非表示/違反報告)
ぺとら - RIAさん» 始めまして!ありがとうございます! (2022年8月9日 13時) (レス) id: c83a0b7ddd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぺとら | 作成日時:2022年8月6日 15時

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