稲荷崎マネは伝えたい

【はじめまして】 ✕ ページ2

幼い頃、母親が事故死した。


そのせいか、父はお酒をよく飲むようになり、


『お父さん！今日保育園でね！』パシンッ『？！』


｢うるせぇ！ガキは黙ってろ！｣


私に暴力まで振るうようになった。


父は私が喋ると決まって私を殴った。


だから私はその頃から、叩かれる恐怖で声が出なく


なった。


そのせいで、学校では声が出ないことでからかわれ


たり、いじめられたりはしょっちゅうあることだっ


た。


そしてその事を知った親戚が私を引き取ることにな


り、私は今その親戚の家のある、兵庫にいる。


叔母｢あなたちゃんは稲荷崎高校ってとこに通うん


やで。｣


『…』


別に興味はなかった。


行ったところでまたいじめられるだけだ。


叔父｢ここや。あなたちゃん、ついたで。｣


家を出る時助手席においた、まだ着なれないブレザ


ーを着て、車を降りる。


ため息をつきながら門をくぐった。


？｢マズイ！遅刻や！｣


？｢サム！なんで起こしてくれんかってん！｣


？｢アラームセットし忘れたんや！てか俺のせいに


すんな！｣


後ろを見れば走ってくる稲荷崎の生徒(？)


ブレザー着てるから、多分あってる。


？｢あ！前の奴！お前も急がな！遅刻すんで！｣


よく走りながらそんな喋れるな…


でも、遅刻は避けたい。よし。走るか。


思いっきり地面を蹴った。


？｢うお、はっや｣


？｢おーし！競争やー！｣


…え、私入ってないよね


まぁいいや。私職員室寄らなきゃだし。


ということでもうちょっと加速した。






あっという間に職員室前。


あの2人は巻けたっぽいけど。


…失礼します言わなきゃ駄目かな…


ガラガラガラ


？｢失礼しました｣


うわ、また知らない人…やだな…頼むからこっち気づ


かないで←そんな無茶な


？｢あれ、自分、見ん顔やな。｣


髪が白くて毛先が黒い人にきかれた。


『…』ｺｸ


とりあえずうなずいたけど…


？｢先生探しとるん？｣


『…』ｻﾗｻﾗｻﾗ…【横田先生を探しています】


横田先生。私の担任らしい。


私のクラスは2-1。


？｢！…分かった。呼んでくるから、待っとって。｣


髪が白い人はニコッと微笑んで、また職員室に入っ


ていった。


しばらくして、横田先生と髪が白い人が出てきた。


横｢北、おおきにな。｣


あの人北さんて言うんだ…


北｢いえ。｣


横｢ほな萩沢さん、教室行こか。｣


先生の案内で、教室に向かった。

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