198話 ページ49
『さて、どうしよっかな…』
向かってくる焔ビトの首を刎ねながら、私は道を進んでいた。
『…
そう呟くと、私の足元から3匹の屍番犬、ナベくん、ウーちゃん、スーくんが現れる。
『みんな、ご飯の時間だよ(笑)』
私がそう言い終わると同時に、みんなはここにいる焔ビト全員に襲いかかり、食べ始める。
『(不味そう)』
そんな事を思いながら、私は道に沿って進んだ。
しばらくした頃だ。ウーちゃんが私に話しかけた。
ウー「A、様、人間が、数匹……こち、らに」
『ん、分かった。ありがとねみんな。戻っていいよ』
みんなにそう言った後、私はスルリと、まだ首についた痕をなぞった。そして、視界に入った人間に微笑みかける。
『どなた、ですか?』
白装束の男は、私の言葉を聞くと素直に口を開いた。
「貴様を捕えに来た」
『それは、まぁ何とも魅惑的なお誘いですね』
「我々は冗談を言いに来たのでは無い」
『そうですよね。こんな所で女性を口説く方は、私も遠慮願いたい』
「…その答えは」
『勿論NOです』
「成程。では」
そう言って男は懐から小さなナイフを取り出し、こちらに向けた。
「少し傷つくが許せよ?」
『傷物にはしないで頂きたいですね』
その言葉と共に、男はナイフを投げる。私はそれを軽々と避けた。
だが避けた先には、違う白装束の男
炎で攻撃しようとする男を避けると、私は地面を蹴り、頭上へと行く。そして、その男の首をガシりと掴み、
ボキッ!!
首の骨を曲げた。
「「!!」」
周りは驚いて、1度動きを止める。
それはそうだろう。なぜならAは、傍から見れば華奢な女の子。
人間の首を折るような力があるとは、到底思えなかったのだ。
「ッ、行け!!」
ナイフを投げた男は、後ろにいた焔ビトへ命令を下す。
『鬼?』
その焔ビトにはツノがあり、鬼だと直ぐに分かった。
2体か、
私は向かってくる焔ビトを躱しながら、他の伝導者達を相手する。
ある者は首を切り落とし
ある者は心臓をくり抜き
ある者は四肢を潰し
そうやって1人、また1人と死んでいった。
「あ゛ああ!!」
何度も攻撃してくる焔ビトは、まるでゴミにたかるハエの様に鬱陶しいものだった。
『うん、うざい』
私はそう呟き、両端からやってくる焔ビトの頭を掴み、地面へと叩きつける。
勢い余ったせいか、床にはヒビ……いや、小さなクレーターの様なものが出来てしまった。
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トギリ(プロフ) - 人形師さん» ありがとうございます!!丁度お話が切れたので、次は続編で楽しみにしててください!! (2021年2月18日 3時) (レス) id: 3f55fcc611 (このIDを非表示/違反報告)
人形師(プロフ) - 凄く面白いです!続きが気になります。応援してます!! (2021年2月15日 21時) (レス) id: 0a38f0e1cb (このIDを非表示/違反報告)
トギリ(プロフ) - 戯言さん» ありがとうございます!!最近更新スピード遅いですが、頑張ります!! (2021年1月17日 20時) (レス) id: d62e5fc86b (このIDを非表示/違反報告)
戯言(プロフ) - とても面白かったです!!更新頑張ってください!! (2021年1月16日 10時) (レス) id: 2a27d057e9 (このIDを非表示/違反報告)
トギリ(プロフ) - 鏡さん» ありがとうございます!更新頑張りますね!! (2021年1月4日 22時) (レス) id: ea7a9b2bb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トギリ | 作成日時:2020年11月15日 17時