197話 ページ48
母親はそう言いながら、私の首を血で汚れた手で力強く締めた。
『……』
その時の母親の瞳は、酷く澱んでいた。だが同時に、とても悲しそうだった。
・
朝、
私は目を覚まし、重たい足取りで鏡まで向かう。そして、自分の姿が映ると大きく溜息をついた。
『あー、やっぱり』
鏡には、死体の様に白くなった顔と、赤黒い手形のついた首が映っていた。
『おはようございます』
朝、ハイネックを身につけて仕事場へ向かった。中へ入るといつもの風景が広がっている……そう思っていた……が、
「「……」」
『(何、この空気)』
辺りは、まるでお通夜の様に暗い雰囲気に包まれていた。
『え、茉希さんが?』
(何故か瓶を持った)桜備大隊長さんから粗方話を聞いた私は、目を大きく見開いた。
『(道理で皆が静かな訳だ)』
かく言う自分も、大分落胆しているが。
その日1日、私は落胆した気持ちを抱えながら仕事をした。
・
そして、翌朝。
私はネザーにいました。(は??)
『(いい加減にしろ)』
朝早くに起こされたかと思うと、いきなり車に乗せられ、降ろされたかと思うと、ネザーの前。
………はぁ?
『(私、何も知らないんだけど??)』
(A.本人が話を聞いていないのが悪い)
周りを見れば見たこともない人間。
知らない隊員と一緒に行かないと行けないって……地獄かよ。
Aが配属された隊は、皆緊張した顔でネザーの中へと足を踏み入れた。
(Aさんが配属された隊は原作とは一切関わりありません)
『(暗……)』
この隊の隊長であろう人物は、的確に私達に指示を出す。
と、その時だった。
「隊長!目前に焔ビトを確認しました!!」
1人の隊員がそう叫ぶと同時に、焔ビトが私達に襲いかかってきた。
『(多いな)』
襲いかかってくる焔ビトを鎮魂していると、背後で叫び声がきこえた。
視線を動かすと、そこには焔ビトに殺される隊員の姿。
「飯原!」
1人がそう言って視線を向けると同時に、違う焔ビトに殺される。
そうやって、私のいた隊はどんどん減っていった。
「何故、こんな事に!?」
隊長である人間が狼狽えた時だ。倒れていた隊員が1人、また1人と起き上がり、
「あ゛あぁぁあああ!!!」
隊長と私達に、攻撃を仕掛けてきた。
私は1人の首を刎ねると、隊長さんへ目を向けた。
『……なんだ』
死んだのか。
そこには、血を吐きながら虚ろな目で立ち上がる、隊長さんの姿があった。
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トギリ(プロフ) - 人形師さん» ありがとうございます!!丁度お話が切れたので、次は続編で楽しみにしててください!! (2021年2月18日 3時) (レス) id: 3f55fcc611 (このIDを非表示/違反報告)
人形師(プロフ) - 凄く面白いです!続きが気になります。応援してます!! (2021年2月15日 21時) (レス) id: 0a38f0e1cb (このIDを非表示/違反報告)
トギリ(プロフ) - 戯言さん» ありがとうございます!!最近更新スピード遅いですが、頑張ります!! (2021年1月17日 20時) (レス) id: d62e5fc86b (このIDを非表示/違反報告)
戯言(プロフ) - とても面白かったです!!更新頑張ってください!! (2021年1月16日 10時) (レス) id: 2a27d057e9 (このIDを非表示/違反報告)
トギリ(プロフ) - 鏡さん» ありがとうございます!更新頑張りますね!! (2021年1月4日 22時) (レス) id: ea7a9b2bb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トギリ | 作成日時:2020年11月15日 17時