194話 ページ45
振り下ろした人間は、Aと目を合わせると、目を大きく見開いた。
??「(コイツは……)」
森羅「おい黒野!!何やってんだ!!」
森羅にそう言われた黒野だったが、その言葉は頭に入って来なかった。
黒野「(なんだ、この女の瞳は)」
黒野はAの瞳を見て、そう内心呟いく。
まるで、何もかもを飲む混んでしまう勢いのある瞳。炎の光で輝いているはずだと言うのに、Aの瞳の奥底は、黒く、正に深淵であった。
この時黒野は思った。心の底から、
欲しい
と。
柄でも無いことなど、とうに分かっている。たが、どうしてもそう思ってしまった。
黒野「……」
黒野はAにゆっくり近づく。そして、目前まで迫るとAの顎を掴み持ち上げ、こう言った。
黒野「欲しい」
『……はぁ?』
・
目の前の人間は、何を言っているんだろうか。
私はそう思いながら、目の前の人間……黒野なる人物を見つめる。
拳で天井を突き破って外へ出れた私は、すぐ隣にいた男の子に声をかけた。……なんか埋まってたけど。
するとどうだ?いきなり攻撃され、挙句の果てには知らぬ人間に「欲しい」と言われ……本当に、
『(厄日だ)』
私がそう悪態をついた時だった。
後から大きな音がしたかと思うと、焔ビトの頭上に、大きな輪が現れた。
それは、私を先程攻撃した物と同じだが、それよりも遥かに大きいものだった。
『なに、あれ……』
まさかの出来事に、目の前の黒野?さんも手を下ろし少年の方を見つめていた。
「できる、やれる……やってやるッ!!」
少年がそう叫ぶと、頭上の物はどんどんエネルギー……炎を溜め込んでいく。
そして、
ドオォォォオンンンンンッ!!!
それを、大きな音をたてながら私達に向かって発射した。
『(おー、花火みたい)』(場違い)
だけど、さすがにまずいかな。
そう思い動こうとした時だった。
炎の真下に、カロンさんが待ち構えていた。
カロン「俺は、守り人だッ!!」
そして、向かってきた炎の攻撃を両手で抑えこんだ。
『(嘘……)』
カロン「ハウメアも、因果も、森羅も、ナタクも、そしてAもッ!!失う訳にはいかねェェ!!!」
カロンはそう言いながら、ズルズルと下がっていく足に力をいれる。
すると、足元には大きなクレーターが出来た。それは、どれ程あの力が強力なのかを、思い知らされた。
カロン「絶対に、柱を守り通すッ!」
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トギリ(プロフ) - 人形師さん» ありがとうございます!!丁度お話が切れたので、次は続編で楽しみにしててください!! (2021年2月18日 3時) (レス) id: 3f55fcc611 (このIDを非表示/違反報告)
人形師(プロフ) - 凄く面白いです!続きが気になります。応援してます!! (2021年2月15日 21時) (レス) id: 0a38f0e1cb (このIDを非表示/違反報告)
トギリ(プロフ) - 戯言さん» ありがとうございます!!最近更新スピード遅いですが、頑張ります!! (2021年1月17日 20時) (レス) id: d62e5fc86b (このIDを非表示/違反報告)
戯言(プロフ) - とても面白かったです!!更新頑張ってください!! (2021年1月16日 10時) (レス) id: 2a27d057e9 (このIDを非表示/違反報告)
トギリ(プロフ) - 鏡さん» ありがとうございます!更新頑張りますね!! (2021年1月4日 22時) (レス) id: ea7a9b2bb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トギリ | 作成日時:2020年11月15日 17時