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182話 ページ33

『……え?』

後方からの突然の攻撃に、私は為す術なく当たってしまった。







「……死んだか?」

「あぁ、死んだな」


Aへと攻撃しかけた焔ビトが、当たり前のように言い放つ。


「テンペ様に報告だ」

「あぁ……」


そして、焔ビトが踵を返そうとした時だった。





『いきなり何するんですか』




その場に、Aの声が響き渡った。


「「!?」」


驚いた焔ビト達が、後ろをバッと振り返る。……が、そこには何もない。



「……空耳か?」



そう言って、焔ビトの1人が前を向いた時だった。



『……』

「な……!?」



Aが焔ビトの目の前まで移動し、冷めた目で見つめていた。


「なぜ!?殺したはずだ……!!」

「……もう一度、やればいい!」



そう言って狼狽える焔ビトの前に出て、もう一度炎を放つ。が、


『……(ペシッ)』



それをAは、まるで虫を叩くような動きだけで、軌道を変えてしまった。



「な、に……?」

「……」


なくなってしまった目を大きく見開いて、Aを見る焔ビト。



『……』



そんなAは、無表情で焔ビトを見つめながら、かかとでカツンッと音を鳴らした。




すると、どうだろうか……




ボオォォォォオオ!!!!



「ぎゃああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」



辺り一面に、青い炎が埋め尽くされてしまった。










『……』


青い炎により、辺りが明るくなったAは道に沿って足を進める。





コツッ、コツッ、コツッ




その場にAの足音だけが響く。



「ガアァ……!!」


進んでいる中、何度か焔ビトと遭遇するが、それも全て燃やし尽くしていくA。



『はぁ……』


いい加減飽きてきてしまったAは、大きなため息を吐いた。







もういっその事、この建物ごと壊してしまおうか。






そう思った時だった。


目前から、外の眩しい光が差し込んで来た。Aは進める足を早め、光へ向かう。


だが、ようやく外へ出れたかと思うと、そこには10体程の焔ビトが待機していた。


そして焔ビト達は、Aを視界に入れた途端、唸り声をあげながら襲いかかってきた。


それを視界に入れながら、Aは内心、静かに呟いく。




『……(あぁ、)』









鬱陶しい
























場所は変わり、御神体の入口前。


ここでは、森羅、オグン、環、武の4人が焔ビトを鎮魂していた。

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トギリ(プロフ) - 人形師さん» ありがとうございます!!丁度お話が切れたので、次は続編で楽しみにしててください!! (2021年2月18日 3時) (レス) id: 3f55fcc611 (このIDを非表示/違反報告)
人形師(プロフ) - 凄く面白いです!続きが気になります。応援してます!! (2021年2月15日 21時) (レス) id: 0a38f0e1cb (このIDを非表示/違反報告)
トギリ(プロフ) - 戯言さん» ありがとうございます!!最近更新スピード遅いですが、頑張ります!! (2021年1月17日 20時) (レス) id: d62e5fc86b (このIDを非表示/違反報告)
戯言(プロフ) - とても面白かったです!!更新頑張ってください!! (2021年1月16日 10時) (レス) id: 2a27d057e9 (このIDを非表示/違反報告)
トギリ(プロフ) - 鏡さん» ありがとうございます!更新頑張りますね!! (2021年1月4日 22時) (レス) id: ea7a9b2bb6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:トギリ | 作成日時:2020年11月15日 17時

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