不運か幸運か*参 ページ19
*
「申し訳ありません、Aさん。
診察の際に、少し貴女の身体に異変を感じまして、検査させて貰ったんです。」
「…異変…?」
「…結果から申しますと、貴女の体内に鬼の反応が。」
「…え?!」
珠世はやはり気難しい顔をしている。
体内に鬼の反応?
どういう事だ…?
「ええと、その…大変言い難いですが、
Aさん、貴女…鬼と交わいましたね?」
「!!」
え、待って…もしかして…
「あ、いえ、子供が出来てたとかではありません」
「アッ、ソウデスカ!」
まさかと思ったが違ったらしい。
…でも、むしろ変だ。
あれだけ行為に及んだのだから、子供が出来ていてもおかしくない。
…鬼は不滅で、増え方も血を得ることで鬼になるらしいから、…黒死牟さんに生殖能力は無かったってことかしら…。
(…なんだか、哀しい…)
「それでその、鬼の細胞が体内に残っておりまして、これはかなり危険です。
貴女が鬼となる可能性があります。」
「え!あ、そ、それは…」
Aは顔を青ざめさせた。
そんなAに、珠世微笑んでみせる。
「…大丈夫ですよ、消えかかりのようです。
このまま、日光浴を続けて薬を処方すれば完全に消えます」
Aがホッとした顔を見せると、珠世は顔付きを変えて話し出した。
「Aさん、教えて下さい。
答えたくないかもしれませんが、…その鬼とは、どういった関係なのですか。
鬼が人に…考えられない事です。
我々は喰う喰われの関係の筈ですから」
途端に、これまでの冨岡さんや炭治郎君との会話を思い出した。
…有り得ない話だと言うのが、身に染みて分かる。
「嫌悪、されるかもしれませんが…彼は私の想い人です…。
彼も、私を愛してくれていました」
「ケッ!」
「愈史郎!」
「良いんです、そもそも、私も鬼を愛したことの罪悪感から、彼の元を離れて来ましたから…。」
そして、Aは手短にこれまでの経緯を説明した。
珠世ら彼女らのことについても知り、互いに炭治郎の知り合いであると気付いた。
*
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renkon(プロフ) - 林檎さん» ヒィぃ嬉しい...最後ちょっと雑だったけど伝わって良かった...ありがとうございます!! (2020年7月22日 1時) (レス) id: 97b1ff29e1 (このIDを非表示/違反報告)
renkon(プロフ) - 桃さん» あざす!!!!!!!感想ありがとうございます!! (2020年7月22日 1時) (レス) id: 97b1ff29e1 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 超 感 動 !! 黒死牟大好きなので最高でした! (2020年1月31日 0時) (レス) id: 618a98841b (このIDを非表示/違反報告)
桃 - 黒死牟推しです。とにかくキュンキュンしました!大好きな黒死牟にお姫様抱っこされたり、キスされたり…もう、最高!! (2020年1月15日 22時) (レス) id: 7ebd909b21 (このIDを非表示/違反報告)
renkon(プロフ) - 無気力人間Aさん» ほんとですか!?やったー!お相手が鬼ならばBADにするしかあるまい!!と考える人間なのでそう言って頂けて嬉しいです。 (2020年1月14日 23時) (レス) id: 97b1ff29e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:renkon | 作成日時:2019年11月18日 22時