検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:111,870 hit

其の少年*肆 ページ16





「Aさんは、これからどうされるんですか?」

竃門君とはそれなりに仲良くなり、一方的にこれからも手紙送りますね!
なんて言ってくれている。
けど私は彼らのように鴉はいないので、返事を送ることは出来ない。
それでも良いらしい。

それで結局、甘味屋で話したあと、蕎麦屋で一緒に昼食を頂いて、また甘味屋に戻ってきた。
団子を頂いている。別腹である。

「うん、私は浅草に行こうと思って。
そこで仕事見つける」

「…成程…!」

こんな顔で雇ってくれるもの好きがいればの話だが。

「うふふ、何だかお揃いね私たち。」

「…お揃い?」

「ほら、火傷の痕があるじゃない。
君のは炎のような形をしているけど…」

本当に黒死牟さんの痣にそっくり。
この子と何か関係があるのかしら。

「本当ですね!お揃いです。
…あの、Aさんはそのままでも十分お綺麗ですよ」

いつかの冨岡義勇と重なる。
けど、彼は邪な目はしてない。
至って真面目だ。

「ふふ、有難う」

何だかとても可愛い弟ができた気分になって、思わず頭を撫でてしまった。

「おっ、おおお俺は長男です!!」

「?そうなんだね」

Aは、炭治郎の言葉の意味が分からなかったが、何だか可愛いので撫でていた。

その後、炭治郎君に任務が入ったので別れた。

「冨岡さんにも、よろしく伝えてね」

「はい!お元気で!」

彼らは多忙だ。Aは数少ない荷物を抱え、甘味屋を後にした。
早く、浅草への足を見つけないと。

そろそろ銭も尽きる。






幸いにして、Aはその日の内に足を確保することが出来た。
翌日の早朝に出発する。
馬車を持つ主人が、気前のいい人で助かった。浅草で仕入れをするらしく、行きならば乗り放題なのだ。





ごとん、がたん、と荷台が揺れる。
馬車に乗り込んで2日目。
最後の山越えを終えた。

「嬢ちゃん、ほれ。街が見えてきたぞ」

日は既に傾き、西日が強くなってきた。
辺りは段々と暗くなりつつあるが、その街は煌々と光を灯していた。

「…これが浅草…。
こんなに明るい」

街へ辿り着き、主人に勢いよく頭を下げた。
そのまま別れて、宿を取るべく街を歩いた。




不運か幸運か*壱→←其の少年*参



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (136 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
401人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

renkon(プロフ) - 林檎さん» ヒィぃ嬉しい...最後ちょっと雑だったけど伝わって良かった...ありがとうございます!! (2020年7月22日 1時) (レス) id: 97b1ff29e1 (このIDを非表示/違反報告)
renkon(プロフ) - 桃さん» あざす!!!!!!!感想ありがとうございます!! (2020年7月22日 1時) (レス) id: 97b1ff29e1 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 超  感  動  !! 黒死牟大好きなので最高でした! (2020年1月31日 0時) (レス) id: 618a98841b (このIDを非表示/違反報告)
- 黒死牟推しです。とにかくキュンキュンしました!大好きな黒死牟にお姫様抱っこされたり、キスされたり…もう、最高!! (2020年1月15日 22時) (レス) id: 7ebd909b21 (このIDを非表示/違反報告)
renkon(プロフ) - 無気力人間Aさん» ほんとですか!?やったー!お相手が鬼ならばBADにするしかあるまい!!と考える人間なのでそう言って頂けて嬉しいです。 (2020年1月14日 23時) (レス) id: 97b1ff29e1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:renkon | 作成日時:2019年11月18日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。