不安な私 ページ8
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足を回転し続けていると、案外近かったようで、遠くでドフラミンゴ一行が宝を持って海岸へ向かうのが見えた。
オイオイすげぇギリギリ！
ドフラミンゴ一行の足跡を辿り、倒れているコラさんを見つけた…。
まだ砲撃は聞こえない。大丈夫。
間に合う。
「ゼー…ゼー…」
息もしてる！
コラさんの脇に座り込むと、失礼ながら、手に触った。
あ、なんか感激。
そして、初☆能力を使うぜ！
私は、触れたものを思い通りにする能力者。
コラさんに触れている。
コラさん、全回復しろぉ！！
そう全力で念を送ると、コラさんは光に包まれ、光が消えたと思った瞬間、
ケガが一つもないコラさんが目をカッ開いてこちらを見ていた。
「っしゃあ！救出成功だァ！」
と、その瞬間爆音がする。
砲撃が始まった…
「おいっ…！？
お前は…俺に何をした！？」
コラさんは跳ね起きると、私の肩を揺さぶり問いただしてきた。
「…うえ、えっ」
返答に戸惑っていると、急にコラさんはハッとして私を離した。
「そうだ、こんな事してる場合じゃねェ…、ローを助けねェと！」
「まずい！」
このままじゃローさんとコラさんが対面しちまう！そしたら、原作が変わる！あかん！
会わせてやりたいけど、あかん！
とっさにコラさんの黒コートを掴むと、コラさんは呆気なく雪に滑って転んだ。
…そうだ、この人ドジっ子なんだっけ。
「てめぇ…何しやがる！」
「ダメだ、コラさんはもうローさんには会っちゃいけない。
これはもう決まった運命だから。」
「…何言ってんだ、
俺の怪我を治してくれたことには感謝するが…
そうだ、その力でローの病気も治してくれ！なぁ！」
敵意は消えたらしく、今度はお願いされた。
「コラさん、ダメだ。
あんたはもう、ローさんに会っちゃいけない。」
私、もしかして馬鹿な事をしたのか？
コラさんに、酷なことをしちまったか？
そりゃ、これは私の自己満足のようなもんだからな。
私得＆神得だからな。
「なぁ、頼む！
珀鉛病っつって…怪我じゃねェが、いやヴェルゴのせいで酷ェ怪我も負ってる…おい…」
辛い顔をしてたのか、コラさんは私を脈なしと見たか、背を向けて走り出そうとしていた。
今度は、それを、手を掴んで止めた。
それと同時に、ある念を込める。
「わりーけど、…コラさん。
ちょっと眠っててくれ」
彼は、私の思い通りに、寝てしまった。
…大丈夫。ローさんは生きてっからさ。
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作者名：renkon | 作成日時：2020年4月23日 12時
