説教からの ページ39
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「うふ、ふふふ。なっ、何のことかしらー」
体をくるりと回され、向い合わされる。
コラさんのオーラが怖くて逃げようとしたら、肩をガッチリ掴まれ固定された。
「此処が何処だか分かるか？」
「…サレダ島だね」
「もっと詳しく」
「…モストワ山周辺だね」
「もっと」
「…谷」
「もっとだ」
「…うっ…。
テントの中、ですね…」
「誰が作ったんだ？」
「……ごめんなさい」
折れた。
コラさん、怖い。
優しさが吹っ飛んでったよ！
や、優しさからくる怖さなんだろうな、ってのは分かる！
分かるけど…
「だ、だって！コラさん元気に走れる様になったらOKって言ったじゃん！」
「…ほぉぉ…じゃあ何故このテントの中に居なかったんだ？
寝るんなら普通、中入るよな」
キャァァァァァコラさんが1枚上手だった！！
大人舐めてたすいません！
「外で倒れていたっつーことは…テント作った途端動けなくなったって事だよな？
Aさぁ、物の形変えるくらいなら平気って言ったよな。つまり大規模な能力じゃなかったのに動けなくなっちまったんだよな…
A、約束破ったな…」
ハァウ…心が…痛い…
「ごめんなさい…」
顔を伏せてしまった。
罪悪感しかない。約束破ってテント作ってしまった。
挙げ句の果て倒れた。
暫しの沈黙。
不意に、コラさんが私を抱き締めた。
「えっ？…こら、さ…」
「心配させんな…！
能力使いすぎて死ぬなんて事、例外じゃねぇんだからな。
無事で良かった…。
本当、頼むから…無茶しないでくれ。」
強くて、弱かった。
矛盾してるけど、そんな抱き締め方だった。
震えた声…。あぁ…本当に心配させちゃったんだなって…
反省した。
「ごめん……。
ごめん、コラさん…。」
「…」
「…」
……なげぇな。←
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作者名：renkon | 作成日時：2020年4月23日 12時
