罪 ページ31
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「いいか…！お前らには、罪がある！！」
「罪だと…？」
コラさんは隊長を睨んだ。
しかし隊長はそんなに怯んでない。
「自覚が無いとは言わせねェぞ。
あれだけ派手にやっておいてェ…！」
『派手』という言葉で何となく察しはついた。
「貴様らは！
俺たちの大事な友人の、リダとイルチを生き埋めにしたのだ！！」
…さっきの狼達のことだ。
「隊長、オスカーとセルメスです。
リダとイルチは今出産で…」
「…」
「あ、ああ、そうだ。
帰ったらドラルのじーさんと産まれる子狼の名前決めをしようと…」
「…」
「…なんだこいつら」
「…はっ、そんな事はどうでもいいんだよ！
オホンッ…
いいか、
貴様らの罪はオスカーとセルメスを生き埋めにしたことだ！
動物を殺めた罪……貴様らは死に値する！」
「……いや、生き埋めとか言わないでよ
落ちただけだからね。ちょっと深いけど、地下に落ちただけだから。狼だしデカイし、死んでないよ
人聞き悪いなぁもう。」
「証拠はあんのか？オスカーとセルメスが生きているという証拠が！」
「ねぇよ。証拠はあの穴の下だ。」
と言って能力で脆くなり穴があいてしまっている地面を指差した。
「…彼らの咆哮もねェ！充分な証拠だ！
…貴様らに殺されたという証拠はなァ！！」
「お前ら命を尊重する主義じゃねぇのか」
コラさんが若干呆れたように言った。
私もコラさんの言った事にあ、そうじゃん。と思い出した。
「俺たちの尊重する命を殺めたのは貴様らだ。
そんな場合は例外だと考える」
ボスは冷酷な目つきで淡々と述べる。
つまり…！
「…俺たちを本気で殺す気か」
「捕らえろ動物たち！
貴様らは…こいつらのエサにしてやる…！」
「待て…！」
動物たちに指示を送るボスに、私は制止をかけた。
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作者名：renkon | 作成日時：2020年4月23日 12時
