シュール ページ29
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コラさんも私も、段々と顔が蒼白していくのが分かる。
何故なら…
そこには、例の山賊たちが私達を囲むように茂みの向こうから迫ってきていたからだ。
周りを見渡しても山賊山賊山賊。
耳としっぽつけた山賊山賊山賊だらけ。
完全に囲まれた…。
「わりぃA…、俺がもっとしっかりしてれば…」
苦虫を噛み潰したように顔を歪め、言った。
「いや、派手に能力使っちまった私が悪いよ…。
他に解決策があったかもしれないのに…」
ポツポツと反省し出すが、もう遅い。
逃げ場は無くなった。
つーか何なんだこのテラシュールな光景は。
「何者だァ？テメェらはァ」
彼らのボスらしい大男が前に現れた。
虎の耳としっぽをつけている。髪とヒゲが一体化してたてがみのようだ。
コラさん(約3メートル)より少し小さいが、コラさんより横に圧倒的にデカイ。
横に。
つまりデブ←
「…旅人だよん」
ふざけた答え方をすると、何人かがキレる。
沸点低いな、カルシウム摂ってますかこのヤロー！←
私はその時に、コラさんに耳打ちをした。
「おい、何ヒソヒソ話してやがる…！
俺たちが誰だかわかって言ってんのかァ！？」
ついにボスさんまでキレ気味に。
「知ってるぜ、動物の耳としっぽつけた変態。
だろ？」
あらかさまな挑発に、コラさんも「アホか！」って。
いいからいいから。
「ふざけるなよ…！ガキにヒョロヒョロの軟弱者がァ！」
マジで怒っちまったぜ。エヘペロ★
「ふざけてんのはお前らだよ悪趣味！
この島の人たちの金目のもん殆ど盗みやがって！」
私が負けじと大声を出すと、山賊たちがニヤニヤし始めた。
「ハァァ？
俺たちの何が悪いってんだぁ？
俺たちは、差別的な街の奴らを制裁してるだけなんだがなぁ？？」
薄気味悪い笑みを浮かべ、嫌味ったらしい言い方をする。
しかし、ボスの言ったことが理解出来ない。
何で街の人たちが悪りぃみたいな言い方すんだ？
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作者名：renkon | 作成日時：2020年4月23日 12時
