山賊情報 ページ23
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その日、私とコラさんは役所に泊まらせてもらった。
その夜、
町長さんの話によると、山賊から金品などを盗まれるが、
肝心のアジトが何処だか見当もつかないそうで。
「何せ音もなく盗みよる。
気付いた時にはもう遅い。
探し出すのは少し難しいかもしれんですな…
……しかし」
そう言い、テーブルに広げられた地図…このサレダ島の地図のある部分を指差した。
「この、街より南東のこの島1番高い山、モストワ山周辺…！
ここはとても危険で、普段我々も寄り付かない。
確証とまではいかんのですが、もしかすると、山賊どものアジトはこの辺りの可能性が高いでしょうな…」
「危険って…どんなふうに？」
「…あそこは、野生の動物たちが住んでおる。
熊に狼…
実際、山賊どもは街の人間に危害を加えたことはない…じゃから、戦闘に関しても未知数…」
「A…」
「ああ……
謎の敵ってことだな…！」←
「エッ、何を言うて…」
「だよな…！←
ミステリアスだよな…！←
ってそうじゃねぇだろ。」
「えっ、違うのコラさん
しかしナイスツッコミ」
グッとコラさんにグッジョブする。
するとおでこに軽くデコピンされた。
手加減してくれるあたり、コラさんの優しさを感じるぜ！
「町長さん、山賊たちのトレードマークみたいなものは何か分かりませんか」
「ああ、それなら、時計屋の息子が自慢のブランド腕時計が盗まれたと騒いでおった時に言うておりました。」
「な、何と？」
「『動物の耳としっぽつけた変態が僕のロレックスちゃんを盗みやがった！』
…とか何とか」
「動物の耳…と…しっぽ…？」
「…」
「他に被害に遭った者も、似たようなことを言うております」
山賊が…動物の耳としっぽをつけてるだと…！？
「……」
「あいた口が塞がらんとはまさにこの事。」
とりあえず私とコラさんは、南東のモストワ山を目指す事になった。
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作者名：renkon | 作成日時：2020年4月23日 12時
