夏と言えば ページ5
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｢夏だ！！｣
｢ビーチだ！！！｣
｢水着だァァァ〜！！♡♡♡♡｣
白い砂浜にマリンブルーが輝く綺麗な海、底が抜けたようなコバルトの空…
絵に書いたようなザ・リゾートにやって来た麦わらの一味御一行は、その開放的な空間に歓喜を上げ、思い思いにはしゃぎ倒すのだった。
ビガンテ所有のリゾート地は、VIPたち専用の解放地でチラホラと利用者を見かける。
ここのオーナーに無料券を渡すと、顔色を変えて１等良い場所を案内してくれた。
水上にコテージが立ち並び、ロビンとフランキー、ゾロはそこで1杯やっている。
ばっちり浮き輪を装着したロビン以外の能力者たちとウソップは、コテージから続く渡り道から思い切り海へダイブした。
｢ファイ〜！！おめーも早く来いよ〜！
めっちゃ気持ちーぞ！！｣
ウソップがそう叫んだ。
ファイも大声でうんと答えたが、その前にファイはオイルを塗らなければ肌が焼けてしまう。
｢ファイ、さっさと塗るぞ｣
サーフパンツに半袖襟シャツを着たサンジがそう呼び、ファイをコテージの一角に手招きした。
ファイの装いはと言うと、水着は持ってなかったので島のスポーツ店で男物の水着(サーフパンツ)を購入した。
上半身には白いTシャツを着ている。
｢頼むよ｣
ファイはサンジのいるコテージに向かい、ビーチチェアに腰掛けた。
Tシャツを脱ぐと、いつか見た白くて凹凸が少なくだが柔らかそうな身体が現れた。
｢ほれ、手ェ出せ｣
サンジはファイの手の上にオイルを垂らし、皮膚に塗らせた。
｢背中はやってやる。それにしてもお前、上だけならガキみてェだな｣
少年のような身体付きに、大きな瞳。
誰もが見間違えたように、とても成人には見えない。
サンジは改めてこの不思議な身体のファイを見つめた。
｢アハハ、自分でもそう思うよ。
サンジ達みたいに、筋肉が付かないからなぁ｣
(…………。出た、ポロポロと話し始めるクセ…。)
掌のオイルを伸ばし、腕、足、腹、肩、首、順々に塗ってゆく。
サンジもどちらかと言えば白い方なので一緒になって塗っていた。
｢ありがとうサンジ、まさか手伝ってくれるなんて思わなかったよ｣
｢はァ？おめェはまた失礼なこと言いやがって｣
2人は粗方塗り終えると、サンジが後ろ向けと促した。
ファイは肩までの髪を両手で押さえ、背中を差し出した。
｢だってやる気無かったでしょ、やっぱりナミが言ったから？｣
｢それ以外に理由あると思うのか？｣
｢…うん、あると思う。」
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作者名：renkon | 作成日時：2020年9月11日 0時
