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気がついた時には、もう遅かった。
「…すみません、死柄木弔が…」
雄英襲撃後──両手足撃たれた死柄木弔には、動き回るのは治るのが遅くなってしまうと懸念し、安静にしていろと言ってあった。勿論、見れるだけ見て居なくならない様努めてはいた。のに、気が付けば居なくなっていたのだ──これはもう怒られるのを覚悟である。
『居なくなったのか』
「はい…」
モニター越しに頭を下げた。
『あぁ、いや、良いんだ。弔はきっと彼女の元に行ったのだから』
衝撃の言葉に、目を見開く。
彼女の元に？あの少女の元にか？自分の怪我を圧してまで、会いに行く程の価値があるとは思えない。以前にも言った、我等のリーダーであるのに何故彼は自覚がこんなにも薄いのだろう。此方が苦労するのは目に見えて居るのに！
『此方に居るより、気が休まる場所に居た方が良いだろう。だからこそ行ったんだろうから』
「しかし…もし私達が雄英襲撃を行ったと気がついていれば…」
『大丈夫さ。以前にも言ったと思うけれど──彼女は、どっち付かずで、弔は恩人だ。無下に出来ない。だから今現在弔は何事もなく彼女の元に居れるんだよ』
きっと彼にはそれがいいのさ──やはり、どの言葉にも私は理解を示せなかった。ただの高校生、しかも雄英の学生でコロコロと意見を変えたりする様な、女子である。彼女が死柄木弔を、警察へ届けないとも言い切れないし──そもそも普通に恋愛が出来るわけないのだ。私達のやって居る事は、私達信念に基づいた事でも、世間からしてみれば理解の出来ない悪の道なのだし、結果として世論で彼等は引き離されてしまうのは間違いでない。その気持ちは大切なのかも知れなかったが、だからといってそんな事にうつつを抜かしていれば──足元を掬われてしまう。
『──…納得がいっていない、様だね』
「…すみません」
『まぁ、そうだろう。実を言うと少なくとも私も驚いて居るんだよ。まさか少女に恋をするとは思っていなくてね』
「良いのですか」
『あぁ。結果的に、弔自身が決めて前に進めるのなら、私は構わないよ』
彼の気持ちを尊重すべきなのかも知れないが──やはり私は理解出来ない。どう転んでも意見が変わる事はないのだろう。
『そんなに不満なら会ってみたらどうだい？以前弔を迎えに行ってるから場所は知っているのだろう』
「…そう、ですが」
『見方によっては、上手く使えるのかも知れないんだから』
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八百(プロフ) - すごく好きです！！続きめっちゃ気になります！！仲直りしてほしいけどもうそのまま行って欲しいって思ってしまう矛盾… (2019年3月21日 21時) (
レス) id: db047f61b6 (このIDを非表示/違反報告)
あお果実(プロフ) - とても面白いです！これからも応援してます(*´∀｀) (2019年3月6日 16時) (レス) id: 11c4dc89d1 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ満開(プロフ) - めずさん» つい笑ってしまいました、コメントありがとうございます！頑張ります (2018年11月23日 17時) (レス) id: 2c4514670e (このIDを非表示/違反報告)
めず - なんでお星様1回しか押せないの！！！って感じに好きです生き甲斐をありがとうございまｧｧｧ！！！！本当はお星様50回くらい押してるので評価の回数に+50しておいて下さい(応援してます頑張って下さい) (2018年11月23日 2時) (レス) id: 73450a1efe (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ満開(プロフ) - 谷崎さん» コメントありがとうございます！声をかけて下さっただけでとてもありがたいです…！ (2018年11月20日 0時) (レス) id: 2c4514670e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゴリラ満開 | 作成日時：2018年10月3日 3時
