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先生から深い説明が無いまま、私達は早々に帰宅させられた。それは私達だけではなく勿論全校生徒らしかったけれど、警察と共にヒーロー科の生徒が居るのを見かけて──ヒーロースーツを着用のままの数人に加え、瀬呂君の姿を発見したので間違いはないだろう。
「なんか…やばくない？」
「…だとしても俺達に出来る事は何もない」
隣に並んでいた人使は、静かに言う。彼の言う様に当事者ではないし、何なら普通科の学生──ヒーロー科とは違って何がが出来る訳ではない。それでも私だって雄英の生徒なのだ、だからこそ先生には説明して欲しかったという気持ちが募る。それが難しかったとしてもマスコミや別の人に教えてもらうより良い筈だ。
「…そうだ」
「ん？」
雄英から少し離れた時だった、人使が思い出した様に声を上げて振り返ってきたのは。
「昨日、俺が何か聞こうとしたの覚えてるか？」
「…あー…あれか、お昼の」
「ん」
サイレンが鳴る前、彼は確かに質問を投げかけようとしていたけれど、結局その話が出来ないままに翌日となってしまったのだ。それを今思い出したんだろう。
「お前、何で雄英来た？」
「…え？」
思ってもみない質問で立ち止まる。
(何で、そんな事…)
彼の質問の意図をすくえない。どういう風に受け止めれば良いのだろうか。
「前も言ったけど、俺はヒーローになる為。それが最初つまづいたとしても、やりたいからだ。でもお前は？つーか、俺にお前自身の話してくれないよな」
「…い、や…いやいや、どうしたの？え、てかそんな私大それた夢とかないし」
「なら他行けば良かったんじゃねぇの？何で態々雄英なんだよ。大それた夢とかなんとか言ってるけど──そもそもヒーロー、好きじゃないだろ」
「急過ぎない？マジでどうしたの」
「急じゃない。ずっと思ってた」
彼の話を、確かに私は聞いた。思っていた事とか何があったとか、全部。でも私は何も話さなかった。ずっと受け身で、唯一緒に居ただけ。
「そん…なの、就職の為…」
「違うだろ。そんなの後付けの話じゃねぇの？」
「違くないよ！何でそんな喧嘩腰なの？意味わかんないよ…」
「じゃあお前、ヒーロー好きだって断言できるか？」
人使は、今日までの私をどう見て居たんだろうか。何故こんな事を聞いてくるのか──分からない。分かるわけない。私は彼の心なんか見えない、見えて居たら苦労なんてしないし、今の質問にさらりと答えられた筈だ。
変な汗が、止まない。
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八百(プロフ) - すごく好きです！！続きめっちゃ気になります！！仲直りしてほしいけどもうそのまま行って欲しいって思ってしまう矛盾… (2019年3月21日 21時) (
レス) id: db047f61b6 (このIDを非表示/違反報告)
あお果実(プロフ) - とても面白いです！これからも応援してます(*´∀｀) (2019年3月6日 16時) (レス) id: 11c4dc89d1 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ満開(プロフ) - めずさん» つい笑ってしまいました、コメントありがとうございます！頑張ります (2018年11月23日 17時) (レス) id: 2c4514670e (このIDを非表示/違反報告)
めず - なんでお星様1回しか押せないの！！！って感じに好きです生き甲斐をありがとうございまｧｧｧ！！！！本当はお星様50回くらい押してるので評価の回数に+50しておいて下さい(応援してます頑張って下さい) (2018年11月23日 2時) (レス) id: 73450a1efe (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ満開(プロフ) - 谷崎さん» コメントありがとうございます！声をかけて下さっただけでとてもありがたいです…！ (2018年11月20日 0時) (レス) id: 2c4514670e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゴリラ満開 | 作成日時：2018年10月3日 3時
