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「御免なさいね、自習してて！」
教室に戻ってきたミッドナイト先生は言いながら、黒板に自習という文字を書いて出て行った。にこやかに言ってはいたけれど、少し表情が強張っていたから予測不能な事態が起こってしまったのだろう。
「何があったと思う？」
「俺が知るかよ」
隣の人使はこの上なく冷たく接してくる。
「ま、そだよねぇ」
先生が居ないのをいい事に、机をくっ付けた。「何お前？」とでも聞いてきそうな表情の人使は無視して、そりゃあ勿論彼からしてみればうんざりするくらいの笑顔を向けてやった。
「さぁさぁ自習という事ですし、勉強しやしょうやぁ」
「…別に良いけど。教科は」
「数学！私より出来るっしょ？」
その問いには答えないまま教科書を取り出す彼は、教えてはくれる様で。さて何処を教えて貰おうかと、人使の教科書を(許可は取ってないが)引っ掴んでページを捲る。(此処にしよーっと)決めて顔を上げれば
「ね、聞いても良い？」
クラスの女子が机の周りに集まっていた。
え、いや怖。
「どうかした？」
「ずっと気になってたんだけど」
1人の女子は近くの椅子を持ってくると座る──聞き出すまでは止めないという意思表示っぽい。
「漣って心操と付き合ってるの？」
おおっと出ました。出ましたよ。恋バナ好きな女子の目です。キラキラ輝いていますね、さて困った。しかも凄いな、横にご本人居るのに、あれなの？気にしないの？それとも見えてない？あれ？
「付き合ってないよ〜、親友親友」
「親友て！マジ？」
「此奴が勝手に言ってるだけ。友達だよ普通に」
問われた事に返してあげた彼は、こういう話だとしても受け答えはする様だった。それが案外意外だなぁと思いつつクラスの人と話してる様子が見れて、ちょっと嬉しい。
「なぁんだァ…いやさ、入学式の時から仲良さげだったじゃん？話し込んでたみたいだし、他の日もそうだし。なんか怪しいよなぁって」
「まぁ気が合うんだよ。それで」
そうか、その返しを貰った後も会話は続いて──人使はそっぽ向いてたみたいだけど問い掛けには答えてたから聞いて居るのだろう。素直じゃない奴だ。
暫くして、先生は戻ってきた。席に戻れ、ではなく──その場で良いと言いながら。その表情は、暗い。それだけで困った事があるのは確定だったし、不安が伝染していくみたいに周りは目を見合わせる。なんだどうした、何があった、と。
「皆ごめんね、下校の準備をして下さい」
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八百(プロフ) - すごく好きです！！続きめっちゃ気になります！！仲直りしてほしいけどもうそのまま行って欲しいって思ってしまう矛盾… (2019年3月21日 21時) (
レス) id: db047f61b6 (このIDを非表示/違反報告)
あお果実(プロフ) - とても面白いです！これからも応援してます(*´∀｀) (2019年3月6日 16時) (レス) id: 11c4dc89d1 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ満開(プロフ) - めずさん» つい笑ってしまいました、コメントありがとうございます！頑張ります (2018年11月23日 17時) (レス) id: 2c4514670e (このIDを非表示/違反報告)
めず - なんでお星様1回しか押せないの！！！って感じに好きです生き甲斐をありがとうございまｧｧｧ！！！！本当はお星様50回くらい押してるので評価の回数に+50しておいて下さい(応援してます頑張って下さい) (2018年11月23日 2時) (レス) id: 73450a1efe (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ満開(プロフ) - 谷崎さん» コメントありがとうございます！声をかけて下さっただけでとてもありがたいです…！ (2018年11月20日 0時) (レス) id: 2c4514670e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゴリラ満開 | 作成日時：2018年10月3日 3時
