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「んぅひい」
「口の中無くなってから話せ」
カレーやらサラダやらを口の中に詰め込んだ私に、呆れた様子で返したけれど私はそんなのでめげません。咀嚼していた物を飲み込んで、
「そういえば」
と会話を広げる。
「体育祭あるけど、人使は最後までやる感じ？」
「最後？」
「ほら、トーナメント」
「あぁ…」
ヒーローになりたい人使からしてみれば、願ってもみない活躍の場だろう。事実かどうかは不明だが、体育祭での頑張りによってはヒーロー科へ編入出来るという話もあるらしい。
「まぁ、そのつもり──っていうか、お前」
「うん？」
「聞きそびれてたけど」
ウウ──────────────…
「えっ何…」
人使がその先を話す前に、食堂はけたたましい程のサイレンの音で埋め尽くされた。音からして警報なんだろうけれど、あまりの大きさについ耳を塞いでしまう。周りを見るとあまりの唐突さに驚いている人が殆どで、状況理解できていない──私もそうだけれど。
『セキュリティ3が突破されました
生徒の皆さんはすみやかに屋外へ避難して下さい』
「セキュリティ…？えっ？！」
セキュリティ3が突破された──という事は、誰かが侵入したという事なんだろう──入学時に説明された、許可証がなければ雄英内に入れないというのを、そこでようやく思い出した。多分このアナウンスを聞いた事がないのだろう、周りの人達はパニックで逃げ惑う。出入り口に行こうと、そこで人が揉みくちゃになり
「うわっ！」
私はそれに巻き込まれてしまった。
(うわうわうわ！どーしよ！ここから抜けられない！死亡原因が圧死とか嫌なんだけど！)
人の波とは強いもので、パニックになった人達に冷静さなんて求められない。ましてや状況を把握し、修正しようとする余裕もないだろう。私は前も後ろも横も人の波で圧迫され続ける。
(希望とか抱いてるわけじゃないけど、死にたいとは思ってないんですよー！)
このままじゃ圧死──なんて考え出した所に、上から思わぬ救世主。
「大丈ー夫！！」
なんとか顔を上げれば、非常口みたいになってる男子だった。これは、物凄いインパクト。息をするのも忘れて、ガン見してしまう。
「ただのマスコミです！なにもパニックになることはありません！大丈ー夫！！」
(…え、マスコミ？)
彼の一声によって人の波は弱まる。その隙に、人使の方へ戻ると彼の言うように──マスコミが窓に張り付いていた。
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noise - 面白いですがもう少し文と文の間を開けた方が読みやすいですね、更新頑張ってください。 (2018年10月8日 3時) (
レス) id: c7ddf1a0db (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラ満開(プロフ) - 志乃さん» コメントありがとうございます、応援嬉しいです…頑張っていきますね！ (2018年9月25日 2時) (レス) id: e7696dbe06 (このIDを非表示/違反報告)
志乃(プロフ) - 応援してます (2018年9月23日 8時) (レス) id: 9e6db2f27b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゴリラ満開 | 作成日時：2018年8月26日 1時
