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メリ「・・・・・入れよ」


「・・・うん」


いつもとちがう声のトーンにビクッとする


・・・・・怒ってるのかな


何て謝ればいいんだろう


メリ「ん、ここ座れよ」


そう言って、自分はテーブルに腰を下ろすと、そばにあった椅子をポンポンと叩いた


「ううん、ここでいい」


怖いんだ、近くに行くのが


メリ「す・わ・れ」ニッコォ


団長さんの黒い笑顔に私は思わず唇を噛みしめる



・・・この人、世の中の何よりも怖いかも



・・・・私にとってだけど


私は無言で歩いていくと、その椅子にゆっくりと座った



メリ「・・・お前、逃げたよな」


「うっ、ごめんなさい・・・」


メリ「・・・そんなに俺が怖かったか?・・・だったら、ごめんな」


違う、あなたが謝ることじゃない


悪いのはあなたじゃない


私が弱いから、いけないんだ


傷つきたくないから、結局、全部自分を守るための行動


なのに、あなたに勘違いされてる


誤解をときたいのに、その方法がわからない


だって、この目のことを、私が化け物なんだってことを、話さなきゃならない


この事を知ったら、どうせあなたも私から離れていってしまうんでしょ?


メリ「・・・そうか、ごめんな、俺が悪かった。これから仕入れに行くからさ、もう部屋に戻っていいよ」


そう言って、私からプイと目を反らした


そのまま、お店を出ていってしまう


・・・私が団長さんを傷つけた?


そう思うと、胸が苦しくなってきて。


私は、自分ばっかを守ってばっかで、関係のないひとを、団長さんを、傷つけた



・・・私が女神族だなんて、嘘なんじゃないだろうか


誰かを癒すどころか、傷つけてる


ブワッと涙が溢れだした


その日から、私は気付いた


誰か一人を傷つけたと気付いただけで、こんなにも胸がいたくなる


苦しくなる


でもそれは、その相手が団長さんだったからかもしれない


やっと気づけたんだ









私は、団長さんを、守りたいんだ

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リムル - とっても面白いです。 (2019年6月23日 6時) (レス) id: d40eb6a1c0 (このIDを非表示/違反報告)
ルルチャピ - 本の栞様!ありがとうございます!続編も出ているので、ぜひ見てくださいね♪ (2018年4月4日 20時) (レス) id: d28fdf64b7 (このIDを非表示/違反報告)
本の栞 - スッゲー面白い!続きがめっちゃ気になる!更新頑張って! (2018年4月1日 16時) (レス) id: b72e644e8b (このIDを非表示/違反報告)
ルルチャピ - ゆっくりノワールさん!いっささん!ありがとうございます!皆様のコメントが、とても心の支えになっています! (2018年3月16日 20時) (レス) id: d28fdf64b7 (このIDを非表示/違反報告)
いっさ - めちゃ楽しいです!続きがきになります!頑張ってください! (2018年3月15日 19時) (レス) id: f49f96fb1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ルルチャピ | 作成日時:2018年2月17日 9時

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