再会、しかし ページ5
「私、国木田さんに憧れて入社したんです!」
ギャラリーがにわかに色めき立つ。
「一年前の百貨店爆破事件で助けていただいて、それ以来あなたのことを忘れられなくて・・・」
ナオミがきゃあと黄色い悲鳴をあげた。
感謝の意を表するだけのつもりだったが、いらないことばかりが口から溢れてくる。
もう頭が破裂しそうだ!
「俺に憧れて?」国木田が怪訝そうな顔をした。
まずい、これは非常にまずい。
出会ってすぐに想いを告げられるなんて、迷惑なだけだろう。
どうしよう。
国木田の口が開く。
「武装探偵社に入ったからといって、異能が使える訳ではないが?」
は、と息が漏れた。
何を云っているのか、この男は。
太宰が大げさにため息をつき、「国木田君はね、ひっじょーうに鈍感で初心なんだよ」と云って彼の肩にポンと手を置いた。
国木田は訳が分からないといった表情をしている。
ナオミは「失敗でしたね」と私を慰めた。
谷崎に到っては引きつったような苦笑いをしている。
「まぁ何にせよ、」と国木田。
「自分の仕事は全うするんだぞ」
私は一つ悟った。
この恋、前途多難である。
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グーフィー(プロフ) - 紅羽さん» ありがとうございます。結婚かぁ…(遠い目 (2018年9月8日 23時) (レス) id: c591818929 (このIDを非表示/違反報告)
紅羽(プロフ) - 早く結婚しろやァァァァ!国木田さん尊い… (2018年9月8日 21時) (レス) id: 5947bb1147 (このIDを非表示/違反報告)
グーフィー(プロフ) - きのこまるさん» 乱歩さん回でした。 (2018年9月8日 21時) (レス) id: c591818929 (このIDを非表示/違反報告)
きのこまる(プロフ) - あっはぁ・・・!!乱歩さんが!活躍して!嬉しいです! (2018年9月8日 21時) (レス) id: c031244509 (このIDを非表示/違反報告)
グーフィー(プロフ) - 紅羽さん» シュンとする社長に肩ポンする春野さん…ってところまで想像してもらえれば。 (2018年7月30日 6時) (レス) id: c591818929 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:グーフィー | 作成日時:2018年6月18日 16時