遭遇 ページ1
英雄。そんな言葉が思い浮かんだ。
女学生だった頃、友達とヨコハマの百貨店に遊びに来ていた。
地元では滅多に見られないきらびやかな品物の数々に、私達は浮かれていた。
いくつかの婦人服の店に立ち寄り、書店でお洒落雑誌を買い、一寸喫茶店で休憩しようと思ったら、友達が化粧室に行きたいと言い出したから、近くにあった雑貨店で時間を潰していたときのことだった。
突然ドンと大きな音と振動がして、天井からぱらぱらと何かの欠片が落ちてきた。程なくして、人々の悲鳴や怒号が聞こえてきた。
見れば、遠くの方で、黒い服を着た男が狂ったように何かを振り回していた。
今なら分かるが、あれは銃だったのだろう。
私はすっかり取り乱してしまい、その場にうずくまっていた。
こんなことなら、来なければよかった。
心配症の母の顔が思い出される。
今朝も、あんたはそそっかしくてどじなんだから、と必要以上に荷物を持たせてくれて、もう会えなくなるのかと思うと、涙が溢れた。
突然肩に誰かの手が触れた。
私は恐怖で声も無く悲鳴をあげた。
その人、髪を一つに結い、眼鏡を掛けた長身の男は、「大丈夫か」と声を掛けてきた。
大丈夫なわけあるか、しかし、そのときはただただ怖くて、口からひゅうひゅうと息が漏れるだけだった。
その人は少し顔をしかめ、もう一度肩をたたき、すっと顔をあげた。
視線の先には、黒服の男がいた。
周りの人は皆同じようにうずくまり、中には血を流している人もいた。
長身の彼はそのまま男の方へ歩いていった。
何てことを！
私は戦慄した。
しかしその歩みには迷いがないようにみえた。
「独歩吟客＿＿＿」
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グーフィー(プロフ) - 紅羽さん» ありがとうございます。結婚かぁ…（遠い目 (2018年9月8日 23時) (
レス) id: c591818929 (このIDを非表示/違反報告)
紅羽(プロフ) - 早く結婚しろやァァァァ！国木田さん尊い… (2018年9月8日 21時) (レス) id: 5947bb1147 (このIDを非表示/違反報告)
グーフィー(プロフ) - きのこまるさん» 乱歩さん回でした。 (2018年9月8日 21時) (レス) id: c591818929 (このIDを非表示/違反報告)
きのこまる(プロフ) - あっはぁ･･･！！乱歩さんが！活躍して！嬉しいです！ (2018年9月8日 21時) (レス) id: c031244509 (このIDを非表示/違反報告)
グーフィー(プロフ) - 紅羽さん» シュンとする社長に肩ポンする春野さん…ってところまで想像してもらえれば。 (2018年7月30日 6時) (レス) id: c591818929 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：グーフィー | 作成日時：2018年6月18日 16時
