Just keep going 6. ページ47
.
｢……………。｣
(俺は本気で恋愛したらアカンのかよ…)
俺が本気で好きな子が出来たと口にしても、
何故だか皆、半信半疑で
その事実を信じようとはしてくれない。
確かに、俺はまだ
自分から人を好きになった経験が
無いかもしれない。
けど、だからって
今までの恋愛が遊びだったとか、
そんな訳じゃないのに…
なんだか今までの自分まで
否定されたようで少しだけ悲しかった。
｢あー、それよりさぁ、さっきの話だけど｣
｢そいつが昔付き合ってた彼氏なんじゃないの？｣
｢………………。｣
(やっぱり誰だってそう考えるのが普通か…)
俺がすっかり気分を害して黙り込んだ後、
しばらくの沈黙が続いた。
すると突然、
俺との会話を思い出したかのように
ようやく本題に触れた裕貴さんの一言で
疑念が確信に変わった。
あの２人の距離感を見た時に友人以上の何かを
感じずにはいられなかった。
言葉にしなくても分かるほど
親密度の高い関係だとあの場に居た人間なら
誰でも気付くに違いない。
俺はそれを間近で感じ取ったからこそ、
嫉妬して焦りからあんな行動を取ったんだ。
｢まぁ、でも彼女、今はフリーなんでしょ？｣
｢はい、そうですね…｣
｢だったらさぁー、｣
｢そんな奴に遠慮なんかすんなよ｣
すっかり空になったグラスに残った氷を
ストローでかき回しながら
すっかり意気消沈した俺に対して、
フォローのつもりなのか裕貴さんはそう言って
ぽん、と軽く俺の肩を叩いた。
遠慮なんかするつもりは無い。
無いけど、違うんすよ、裕貴さん…
そうじゃなくて、
肝心の彼女との距離が近づけば近づくほど、
次第に遠ざかっているような気がするから
俺はそっちの方が心配なんですって。
｢……………。｣
(最初より嫌われたのにどうしろっていうん？)
ストローから手を離して髪に触れる。
ぎゅっ、と髪を掴んで漏れた大きな溜め息に
裕貴さんも疲れた表情を浮かべると
つられたように溜め息を吐くと、
ぽつりと小さく呟くように言う。
｢んー、これは俺の勘だけど、多分、その子…｣
｢壱馬に誤解されたくなかっただけなんじゃない？｣
｢この人は昔付き合ってた元彼で、って…｣
｢気になってる奴、前にして言わないでしょ？｣
そう言ってにやり、と
また含んだ笑いを浮かべた裕貴さんの台詞に
俺はハッ、として目を見開いた。
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りょう(プロフ) - 自分の読解力の無さの問題なのにコメントしていまいすみません。でもやよいさんの書く小説楽しみにしてるのでこれからも読ませていただきますね！ (2020年3月22日 2時) (
レス) id: 3ca46d0dcb (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - りょうさん» ご意見、ありがとうございます。なるべく分かりやすく文面には表記させてたんですが、確かに少し分かりにくい所もあるかと思うので極力改善させて頂きますね！ (2020年3月21日 9時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
りょう(プロフ) - 台詞前に人物名を入れてもらえれば嬉しいです！！読んでいてとても楽しいです、これからも頑張って下さい。応援しています！ (2020年3月20日 19時) (レス) id: 3ca46d0dcb (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - AYaさん» ありがとうございます！頑張って更新しますので、待っててくださいね(>_<) (2020年3月20日 9時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - ほくみなさん» 嬉しい感想くださってありがとうございます！壱馬くんと隼人、これからもバチバチなので楽しみにしててください。笑 宜しくお願いします！ (2020年3月20日 9時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やよい
| 作成日時：2020年3月17日 23時
