L O V E . ＃ 2

Can't wait 2. ページ17

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今まで俺に連絡先を聞いてきた女の子達は
律儀にその日にメールなり、電話なり
何かしらの連絡をくれてた気がする。


だいたい、俺が女の子に連絡先を聞くなんて
その行動自体がほんまに稀なことやって
気付いて欲しいくらいや…


なんて、段々と当たり所のない苛立ちに
押しつけがましい考え方になってきた事には
あえて気付かない振りをして、思う事。


それは、彼女は別に
俺から連絡が来ようが来まいが
全く気にならないという現実。



｢ああ、もう、ほんま…｣
(どうしたら良いん？)



ぎゅっと、スマホを握りしめたまま、
机に突っ伏して寝そべった。


ひんやりしたテーブルの冷たさに
少しだけ冷静になって、再び考える。


ぶっちゃけ恋愛なんて
もっと単純に出来てると思ってた。


正直言って、
こんなに苦戦したのは初めてや。


と、いうより
まだ恋愛というレベルにいくまでは
程遠い話のような気さえする。


だけど、彼女と出会ってから
経験した事のないような出来事ばかり
次々と起きている。


だからどうしたら良いか分からなくて、
今日もこうして俺は悶々した状態のまま、
彼女に振り回されていた。


俺のタイプやないから
こんなに苦戦してるんか？
いや、けどアイツも黙ってれば可愛いし、
スタイルだって別に悪くない。


メンバーだって俺には何も言わんけど
知ってるんやぞ。
陰で、こそこそ可愛いって言ってんの。


あの番組収録の日、
北人達がこぞって目を引いたくらいやし
密かに魅力的な部分を兼ね備えてるんやと思う。


じゃあ、俺は一体
彼女のどこに惚れたんか、って
そう問われてもそんな事は分からない。


いつ、どこで、
それさえぼんやりしている曖昧なもの。
だけど、答えなんて後になって気付くもんやろ



｢……………。｣
(とにかく、ペース乱されてるわ)



はぁ、と重い溜め息を溢しながらスマホを弄る
渋々、LINEのメッセージ画面を呼び出して
ナナの名前をタップする。


そのまま、ゆっくり文章を作成する。
だけど、続かない。


何度も書いては消して、を繰り返してるから
一向に先へ進まない。


それもそのはず、、


俺は彼女のプライベートなんて何も知らない。
一体、どんな風に
毎日を過ごしているのかとか、
彼女が何を好きで、何が嫌いなのか、
それすら分からない。


空白のデータではLINEに書く話題すら
思いつかない。


悔しいけど、
俺はまだ本当に何も知らんのやな。


がっかりした表情を浮かべて
再びテーブルに寝そべって目を閉じた。


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