What's going on 5 ? ページ39
.
｢例の男だろ、それ｣
｢別に、関係無いでしょ！？｣
それ、と顎でスマホを差して
憎たらしい表情を浮かべる元カレ。
全て見透かしたように笑う仕草に
ムッとして、慌ててスマホを鞄に突っ込んで
再び仕事を続行させれば、
｢関係あんだよ、俺には…｣
｢勝手に決めんな｣
なんて、また私の頭を軽く叩く。
今日の彼は謎だらけだ。
まさか、そんな筈はない…
だって私達は
もうとっくに終わったはず…
と思いながらも意識せずにはいられなかった。
あまりにも彼の目が真剣すぎて、
笑えないくらいだったから。
すると、こんな時に限って
そのまさかは的中して…
｢悪いけど、俺…｣
｢今回の視察、お前が居たから来たんだ｣
｢そんな奴に負けらんねぇから…｣
そう言った彼の自信満々な態度が、
不謹慎だけどやっぱり
どこかアイツとダブってしまったりして、
私は何も言えず黙り込んだのだった。
｢……………。｣
(弱ったな)
あれから結局、
ほとんど仕事を片付けてくれた隼人。
ヨリを戻して欲しいと
はっきり言われた訳じゃない。
だけど、あのニュアンスから考えれば
さすがに私だって気付かない訳じゃない。
｢なぁ、｣
｢え…？｣
｢ぼーっとしてたやろ…｣
｢あ、ごめ…｣
隼人の手伝いもあって、
何とか無事に会える事が出来た
彼とのせっかくの時間。
最初こそぎこちなくって
会話すら上手く繋げなかったけれど、
何とかこうして普通に
会話を交わせるようにまでなった。
そんな時に、
私は何で別の事に頭を悩ませているんだろう…
｢…ねぇ、｣
(ふと聞きたくなる)
｢何だよ…？｣
公園からの帰り道、
街灯の薄明かりを頼りにゆっくり足を止めれば
彼は不思議そうな顔をしながらも
私に合わせて足を止めると
向き合うように立つ。
あ、どうしよう…
彼の顔が、直視出来ない。
思わず俯いてしまって言葉に詰まった。
本当は、どうして
今日コンビニで待ち合わせなのか、
とか聞きたい事はいっぱいあったのに。
｢や、えっと…｣
(変に思ってるよね、絶対)
｢………？｣
苦笑いを浮かべてどうにか誤魔化す私は
かなり挙動不審で、
彼は困ったように眉間に皺を寄せたまま…
自分の気持ちを認めてしまった瞬間から、
彼に対して、どこか上手く接する事が
出来なくなってしまった。
まるで、今まで
どうやって接していたのか
疑問になるくらいで、
.
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りょう(プロフ) - 自分の読解力の無さの問題なのにコメントしていまいすみません。でもやよいさんの書く小説楽しみにしてるのでこれからも読ませていただきますね！ (2020年3月22日 2時) (
レス) id: 3ca46d0dcb (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - りょうさん» ご意見、ありがとうございます。なるべく分かりやすく文面には表記させてたんですが、確かに少し分かりにくい所もあるかと思うので極力改善させて頂きますね！ (2020年3月21日 9時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
りょう(プロフ) - 台詞前に人物名を入れてもらえれば嬉しいです！！読んでいてとても楽しいです、これからも頑張って下さい。応援しています！ (2020年3月20日 19時) (レス) id: 3ca46d0dcb (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - AYaさん» ありがとうございます！頑張って更新しますので、待っててくださいね(>_<) (2020年3月20日 9時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
やよい(プロフ) - ほくみなさん» 嬉しい感想くださってありがとうございます！壱馬くんと隼人、これからもバチバチなので楽しみにしててください。笑 宜しくお願いします！ (2020年3月20日 9時) (レス) id: d2cb7d4c05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やよい
| 作成日時：2020年3月17日 23時
